第355話 メルシーおばさん、真壁のひな祭りに行く(中編)

文字数 795文字

前回紹介した川島洋品店土蔵は、保管を目的とした蔵(土蔵造り・蔵造り)でした。

同じ「蔵」がつく土蔵造りですが、江戸期以降の「見世蔵(店蔵、みせくら)」は、保管を目的としない店舗と住居で、1階はたたきと畳座敷、2階は座敷になっています。

日本語の「みせ」の語源は、商品を陳列する「見世棚(みせだな)」に由来しています。鎌倉末期より、台を高くして商品を「見せる」ことを「見世」と呼ぶようになり、室町期に、「店」の字を使うようになります。

道路を挟んで川島洋品店と反対側には、川島書店見世蔵(江戸末期1830-1867年築 )があります。川島書店見世蔵のお雛様も紹介しますね。

旧真壁郵便局は、1927年(昭和2年)、国立第五十銀行(現常陽銀行)真壁支店として建設され、1956年から1986年までは、真壁郵便局(特定郵便局)でした。旧真壁郵便局は、戦前・戦後を通じた真壁町のランドマークでした。現在は桜川市の施設で、街並み散策の案内所になっています。ここにもお雛様がいました。


写真1 川島書店見世蔵(江戸末期1830-1867年築)です。


写真2 川島書店見世蔵前のメルシーおばさん。


写真3 川島書店見世蔵のお雛様が全員集合です。後方の三十六歌仙の屏風は江戸時代のものです。


写真4 押絵ひなです。押絵とは、厚紙を人物などの形に切り抜き、綿をのせで布で包み、貼り合わせる細工で、羽子板にも用いられます。


写真5 後方横一列は昭和時代、それ以外は江戸時代のお雛様です。


写真6 旧真壁郵便局です。石造りではなく、セメント洗出し仕上げで石張り風に目地を付けた木造建築物です。


写真7 旧真壁郵便局のメルシーおばさん。ここは、銀行と郵便局の窓口ですね。


写真8 窓口の奥にあるお雛様を見ているメルシーおばさん。メルシーおばさんより大きそうです。


写真9 旧郵便局近くの岩間家のつるし雛と夫婦雛を見ているメルシーおばさん。
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