第12話 歯磨きガムは大好き

文字数 1,306文字

犬用の歯ブラシってご存じすか。パパが、You Tubeで犬が歯ブラシをしている動画をみて、「メルちゃんも歯磨きをした方がいいんじゃあないか」と買ってきて下さったのですが、一度、試して、メルシーおばさんは、「もうだめ、気持ちが悪くて、我慢ができません」とお断りしました。そこで、パパは、「そうか、歯ブラシを動かすのが嫌いなんだな」って、思ったみたいで、次には、電動歯ブラシを試すことになりました。でも、犬用の電動歯ブラシがみつからなかったんで、スウェーデン式歯ブラシのアタッチメントを試すことになりました。スウェーデン式歯ブラシってご存じですか。普通の歯ブラシは歯を磨くんですが、スウェーデン式歯ブラシは、歯と歯の隙間を磨くんです。汚れが溜まりやすい場所は、歯よりも、歯と歯の隙間なので、そこを磨く優れものです。このために、先がとがった小さなサイズの歯ブラシになっているので、犬のお口にも入ります。あとは、電動歯ブラシですから、動かさなくとも、あてておくだけできれいになるはずです。ちなみに、禅の考案に「両手を強く合わせて動かすと、パーンと音がする。それでは、片手を動かしたときにする音はなにか」っていうのがあります。これは簡単ですよね。「スウェーデン式歯ブラシに対する普通の歯ブラシの音」です。昔は、スウェーデン式歯ブラシがなかったのかしら。

電動歯ブラシは一見、名案だったんですが、問題点は、電動歯ブラシのビィーンっていう音でした。ビィーンっていう音を聞いただけで、メルシーおばさんはすっかり気持ちが悪くなり、逃げ出したので、これもダメでした。あ、そうか。電動歯ブラシならば、「スウェーデン式歯ブラシの音」も「普通の歯ブラシの音」も同じ音ですね。皆さん、気が付いていました?

さて、努力したけれどうまくいかなかったこと、メルシーおばさんの口臭がひどいといった問題がなかったことから、それからは、虫歯にならないように、お砂糖の入っているものはいただかないように注意するだけで過ごしていました。

ある日、パパが、メルシーおばさんのお口に触ったら、何かがポロリと落ちてきました。それをよく見ると、なんとメルシーおばさんの歯だったんです。これは、大変だということで、さっそく、獣医の先生に診ていただきました。獣医の先生は、「前の歯と奥の歯は残っていますが、その間が抜け落ちています」っておっしゃいました。それから、毎日のメルシーおばさんの歯のケアが始まりました。

歯ブラシはダメなので、夕食のあとパパが犬用歯磨きシートを指に巻き付けて、メルシーおばさんの歯磨きをしてくださいます。そして、仕上げに歯磨きガムをいただきます。歯磨きガムは、ガムのように、かんでいるうちに、歯をきれいにしてくれます。ガムと違って、歯磨きガムは食べることができます。そして、これが、とっても、美味しいんです。食後のデザートみたいな感じです。




写真1 ママに歯磨きガムをおねだりしているメルシーおばさん。


写真2 歯磨きガムを噛んでいるメルシーおばさん。


写真3 ガムはよく噛まなくちゃ。

写真4 ガムで、今日のお食事はすべてです。今日も美味しくてよかったね。



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