第548話 メルシーおばさん、小貝川旧河道に行く

文字数 889文字

昔の川は曲がっていました。川が曲がっていることを蛇行といいます。蛇行すると水の流れが遅くなり、時々、川の水が氾濫します。お魚さんは、蛇行や氾濫が大好きです。

でも、人口が多い日本では、川のほとりに住んでいる人も多く、住民は川が氾濫すると困ります。そこで、曲がった川を真っすぐにする工事が行なわれました。こうして日本は世界でもまれな曲がった川のほとんどない国になりました。

つくば市周辺の小貝川には、珍しい蛇行の跡が残っています。

小貝川の三日月湖を利用した釣り堀の吉野公園(常総市)は、「第405話 メルシーおばさん、釣り堀公園に行く」で、紹介しました。

今回は、吉野公園とは小貝川の反対側にある旧河道を見に行きました。旧河道に近い川口公園に、自動車を止めて歩いていきました。このあたりは、筑波山地域ジオパークの26あるジオサイトの一つの「上郷」にもなっています。

途中に、「禾黍油油(かしょゆうゆう)」と書かれた石碑がありました。「禾黍油油」は稲(禾)や黍(キビ)がツヤがあって勢いの良い様子(油油)を表す言葉です。この言葉は、の中国西周の時代に、殷の一族の箕子が、殷の滅亡後に立ち寄った宮殿跡を見て、その荒廃ぶりを嘆いて作った「史記」の「宋世家」の「麦秀詩」に出てくる言葉です。 きれいな言葉ですが、使用例は、「国破れて山河あり」に似ていますね。




写真1 まずは、川口公園を散策します。


写真2 太鼓橋の上のメルシーおばさん。


写真3 川口公園にあるジオサイト「上郷」の案内板です。これから、中央上部の「旧河道」とかかれた場所に向かいます。


写真4 川口公園から見る旧河道です。右の建物は、排水ポンプ場です。


写真5 旧河道の堤防の上に到着したメルシーおばさん。


写真6 旧河道に降りてきたメルシーおばさん。ゲートは、排水ポンプの排水口です。


写真7 ちょっと水の少ない普通の川に見えます。旧河道ですから、あたりまえですね。旧河道は、珍しいですが、風景は代わり映えしません。公園に戻ります。


写真8 排水ポンプ場の前をお散歩するメルシーおばさん。


写真9 「禾黍油油」の石碑の前で記念写真を撮りました。
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