第271話 追撃される
文字数 1,176文字
とにかくインターホンに出ると「私丸山さんと同じ事務所の後輩でサラマンダーユニコーンと言います。ちょっと部屋で待ってるように言われたんで開けてもらってもいいですか?」
そんな事あるのかな、でも同じ事務所の人であることは確かなのでとにかく玄関のオートロックを解除した。
しばらくするももう一度チャイムが鳴ったので、玄関を開けるとそこにはサラマンダーユニコーンさんがいた。
クリスマスイブに見た時のように身長は170センチはありそうな高身長で、綺麗に整った顔にとうもろこしの髭のような長い髪がつやつやテカテカして天使の輪がはっきりと見て取れる。
「……モデルさんみたい」
思わずそう呟くと彼女は得意気に髪をかき上げた。
クリスマスイブと同じく「中入っていいですか?」と高圧的な態度で接してくる。
「あぁどうぞ、わたしの家じゃないですが」と言うと「お邪魔します」の挨拶もなしに廊下をズカズカと歩いて行く。
まるでいつも来てるかのように慣れた足取りで先へ進む。
そして彼女はトイレのドアを開けたと思ったら、気まずい顔をしてまた閉めた。
「あぁ、リビングこっちだからこちらへどうぞ」
私がそう言うとバツの悪そうな顔をして、でもそれを覆い隠そうと直ぐに強気な表情へと戻った。
やっぱり部屋に来たことないんだ。
あぁ面白い、若いっていいなぁ。
とにかく彼女をダイニングの机に座らせると私もその向かいに座った。
「後三十分くらいで戻ってくるって言ってたけれど」私がそう言うと彼女は自信たっぷりに「私もそう聞いてます」と言うので笑いを堪えた。
「あのっ、丸山さんそう言えば飲んでる時に、彼女がおばさん過ぎてつらいって言ってました。別れたいけどかわいそうで別れられないって」
違う不満は漏らしそうだけれどそんな事言うかな、とにかく彼女に合わせる事にした。
「そんな事言ってました?芸人さん相手だと気が大きくなっちゃって困りますね。次そんな事言ってたら、そんな態度なら本当に別れてもいいからって言っておいて下さい」
彼女は面食らった顔で私を見ていた。
「丸山さん若い女と付き合いたいってずっと言ってます、お願いですから別れてくれませんか?」
「若いって何歳くらい?」
「十八歳位がいいって言ってました」
おそらく彼女の年齢なんだろう。彼女はやっぱり彼のことが好きで、何とか私に別れて貰おうと嘘をついている。
面白いを通り越してなんか可愛いな。
「サラちゃん18歳なんだ、いいね」
「えっ」と彼女は慌てながら更にこう切り出した。
「丸山さん他にも女沢山いるみたいですよ」
「教えて、例えば?」
「例えばって、クラブで知り合った女とか、モデルの女とか、アイドルグループの女とか、キャバ嬢の女とかです!」
「何か凄く派手そうな人いっぱいいるね」と笑顔で言うと彼女は「私も丸山さんと付き合ってるんです、だから別れて下さい」と泣き出してしまった。
そんな事あるのかな、でも同じ事務所の人であることは確かなのでとにかく玄関のオートロックを解除した。
しばらくするももう一度チャイムが鳴ったので、玄関を開けるとそこにはサラマンダーユニコーンさんがいた。
クリスマスイブに見た時のように身長は170センチはありそうな高身長で、綺麗に整った顔にとうもろこしの髭のような長い髪がつやつやテカテカして天使の輪がはっきりと見て取れる。
「……モデルさんみたい」
思わずそう呟くと彼女は得意気に髪をかき上げた。
クリスマスイブと同じく「中入っていいですか?」と高圧的な態度で接してくる。
「あぁどうぞ、わたしの家じゃないですが」と言うと「お邪魔します」の挨拶もなしに廊下をズカズカと歩いて行く。
まるでいつも来てるかのように慣れた足取りで先へ進む。
そして彼女はトイレのドアを開けたと思ったら、気まずい顔をしてまた閉めた。
「あぁ、リビングこっちだからこちらへどうぞ」
私がそう言うとバツの悪そうな顔をして、でもそれを覆い隠そうと直ぐに強気な表情へと戻った。
やっぱり部屋に来たことないんだ。
あぁ面白い、若いっていいなぁ。
とにかく彼女をダイニングの机に座らせると私もその向かいに座った。
「後三十分くらいで戻ってくるって言ってたけれど」私がそう言うと彼女は自信たっぷりに「私もそう聞いてます」と言うので笑いを堪えた。
「あのっ、丸山さんそう言えば飲んでる時に、彼女がおばさん過ぎてつらいって言ってました。別れたいけどかわいそうで別れられないって」
違う不満は漏らしそうだけれどそんな事言うかな、とにかく彼女に合わせる事にした。
「そんな事言ってました?芸人さん相手だと気が大きくなっちゃって困りますね。次そんな事言ってたら、そんな態度なら本当に別れてもいいからって言っておいて下さい」
彼女は面食らった顔で私を見ていた。
「丸山さん若い女と付き合いたいってずっと言ってます、お願いですから別れてくれませんか?」
「若いって何歳くらい?」
「十八歳位がいいって言ってました」
おそらく彼女の年齢なんだろう。彼女はやっぱり彼のことが好きで、何とか私に別れて貰おうと嘘をついている。
面白いを通り越してなんか可愛いな。
「サラちゃん18歳なんだ、いいね」
「えっ」と彼女は慌てながら更にこう切り出した。
「丸山さん他にも女沢山いるみたいですよ」
「教えて、例えば?」
「例えばって、クラブで知り合った女とか、モデルの女とか、アイドルグループの女とか、キャバ嬢の女とかです!」
「何か凄く派手そうな人いっぱいいるね」と笑顔で言うと彼女は「私も丸山さんと付き合ってるんです、だから別れて下さい」と泣き出してしまった。