第28話 コスモ山浦
文字数 703文字
二人でアパートから駅までの道を歩いた。
「秋の昼下がりってほっとしませんか?青空が広がってるのに暑くもないし風も気持ちいいし」
「俺今までそんな事感じた事もなく生きてきた、確かにここの空を見上げると気持ちいいな。雲でかっ」
「雲大きい気がしますよね?ここ標高700メートルあるんですよ」
「高地トレーニングの会場か」と彼が言ったので二人で笑った。
「今の季節はいいけど冬寒いんですよ。手足の指の先が凍傷になりそうなくらい。マイナス二十度って数字を学校で見たことあります」
「わかった、覚悟しとくよ」と彼は言った。
覚悟ってどういうことだろう。いまいち彼の言葉の真意が掴み取れないまま何気ない会話を続けた。
オゾンの前を通り過ぎるといつも通り車でごった返している。
「ここのオゾン混んでるね」「この地区の人みんな暇つぶしに来ますから。私も丸山さん帰ったら本屋さんでも行きます」
オゾンの横の大きな遊具がある公園で元気に子供達が遊ぶ声が聞こえる。段々と駅が近くに見えてきた。
「丸山さんわざわざタオルを届けていただいてありがとうございました」
「いやこのくらい大丈夫」と丸山さんが言った。
「あのっ、丸山さんのことずっと応援しています」
私が笑顔でそう言うと何故だか丸山さんは浮かない顔をしていた。変なこと言ったかな。
彼が浮かない表情のまま切り出した。
「亜紀先生、お願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょうか?」
何のお願いか検討もつかなかった。変なお願いではないだろうと笑顔で聞き返した。
「俺と付き合ってくれない?」
一瞬何を言っているのか理解ができなかった。
「秋の昼下がりってほっとしませんか?青空が広がってるのに暑くもないし風も気持ちいいし」
「俺今までそんな事感じた事もなく生きてきた、確かにここの空を見上げると気持ちいいな。雲でかっ」
「雲大きい気がしますよね?ここ標高700メートルあるんですよ」
「高地トレーニングの会場か」と彼が言ったので二人で笑った。
「今の季節はいいけど冬寒いんですよ。手足の指の先が凍傷になりそうなくらい。マイナス二十度って数字を学校で見たことあります」
「わかった、覚悟しとくよ」と彼は言った。
覚悟ってどういうことだろう。いまいち彼の言葉の真意が掴み取れないまま何気ない会話を続けた。
オゾンの前を通り過ぎるといつも通り車でごった返している。
「ここのオゾン混んでるね」「この地区の人みんな暇つぶしに来ますから。私も丸山さん帰ったら本屋さんでも行きます」
オゾンの横の大きな遊具がある公園で元気に子供達が遊ぶ声が聞こえる。段々と駅が近くに見えてきた。
「丸山さんわざわざタオルを届けていただいてありがとうございました」
「いやこのくらい大丈夫」と丸山さんが言った。
「あのっ、丸山さんのことずっと応援しています」
私が笑顔でそう言うと何故だか丸山さんは浮かない顔をしていた。変なこと言ったかな。
彼が浮かない表情のまま切り出した。
「亜紀先生、お願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょうか?」
何のお願いか検討もつかなかった。変なお願いではないだろうと笑顔で聞き返した。
「俺と付き合ってくれない?」
一瞬何を言っているのか理解ができなかった。