第122話 勿忘草
文字数 1,482文字
「一回目はテンポがいいとか意味不明な事言ってて二回目は可愛いし楽しいって高校生みたいなこと言ってたよ、三回目は何て言ってくれる
?」
「俺にプレッシャーかけるのやめろ」
彼は大袈裟に頭を抱えた。
「何?教えてよ?何でわざわざ東京で若くて綺麗な女と付き合わないで、あんな不便な所にいる35歳の地味な公務員と付き合ってるの?」
彼が私をじっと見つめる、その五秒後こう言った。
「……こうやって攻め返してくる所がいいよな」
「……ドMなの?」
「俺はどっちでもいける、むしろ両方したい。極端に攻めるか責められるのが好き。でも最初にする時は俺が滅茶苦茶攻めるから安心して」
「……一体何言ってんの」
私がドン引きしたのを確認し、彼は勝ち誇ったように笑った。
「ほら、もう攻守交代したぞ」
彼はまた私を抱きしめ、何故だか耳元で囁いてきた。
「俺は潔癖症だから誰とでもキスできないから」
彼は甘い雰囲気にしたそうだけども、何故だか矛盾点を指摘したくてウズウズしている自分がいる。彼の肩越しに私も挑戦的に囁き返した。
「でも昔沢山の女の人と関係持ってたんでしょ?」
「……だからキスしなきゃできないから、嫌だなって思いながらしてたんだよ」
彼は質問されると、どんな事も誠意を持って答えようとする、育ちがいいからだろうか。そして返ってくるろくでもない答えは彼の今までの脇の甘い行動の集大成だ。
唖然と彼の顔を見つめた。
「キスは嫌だけど関係持ちたいってその気持を全然理解できない」
「理解しなくていいから、キスはその人のこと好きじゃないと楽しくない、だから」
彼が何かを言いかけたけれど、彼にどうしても言いたいことがあった。
「でもこの間、師弟愛を証明するとかで川井さんと楽しそうにキスしてたじゃん」
「見てたんか!楽しくねぇから、今思い出しても気持ち悪い。思い出させるな」
彼のテンションが50下がった。
「川井さんが余りにも楽しそうにキスしててしげちゃんが今にも吐きそうにしてたから滅茶苦茶笑っちゃった」
「笑うな、彼女としてそこは他の人とキスしないでって怒る場面だろ?」
「相手が女優さんとかだったらちょっと嫌だけど、川井さんでしょ?しかも今思い出しても滅茶苦茶面白いんだけど、川井さんってああいうことすると最高に面白いね」
「あの人はああ言うことやらすと面白いよな。川井さん「丸ちゃんならいいかな」って耳元で囁いてきたからな」
私は爆笑した。彼は複雑そうな表情で私を見ている。
「亜紀ちゃんは昔付き合ってた女が嫌がってたようなことも平気で笑ってるから拍子抜けする」
「昔どんな育ちのいい人と付き合ってたかわからないけれど、私は野原駆け回ってた雑種だから下品なことでも笑っちゃう。だって面白いじゃん。最高に面白かった」
彼は照れたように笑った。
「嬉しいよ、最高の褒め言葉だな。じゃあ、もう一個いい事教えてやるけと、川井さんリアルに舌入れてきたから。何でそこまで」
そう言うと彼は何かを思い出したようで吐きそうになった。
「えー凄い本格的だね」とまた爆笑した。
彼がチラッと駅の時計を見た。
「川井さんのせいで雰囲気がぶち壊しだよ。もう時間ないな、じゃあストレートに言うけど、体温だけが取り柄の貧弱おじさんだけど、亜紀ちゃんにキスしていいですか?」
今までのフリは全てこの為だったのかなと思った。
「要するにキスしたかったんだ」
「いいでしょ?」
彼が自信たっぷりにそう言ったのが可愛く思えて「うん」と頷いた。
?」
「俺にプレッシャーかけるのやめろ」
彼は大袈裟に頭を抱えた。
「何?教えてよ?何でわざわざ東京で若くて綺麗な女と付き合わないで、あんな不便な所にいる35歳の地味な公務員と付き合ってるの?」
彼が私をじっと見つめる、その五秒後こう言った。
「……こうやって攻め返してくる所がいいよな」
「……ドMなの?」
「俺はどっちでもいける、むしろ両方したい。極端に攻めるか責められるのが好き。でも最初にする時は俺が滅茶苦茶攻めるから安心して」
「……一体何言ってんの」
私がドン引きしたのを確認し、彼は勝ち誇ったように笑った。
「ほら、もう攻守交代したぞ」
彼はまた私を抱きしめ、何故だか耳元で囁いてきた。
「俺は潔癖症だから誰とでもキスできないから」
彼は甘い雰囲気にしたそうだけども、何故だか矛盾点を指摘したくてウズウズしている自分がいる。彼の肩越しに私も挑戦的に囁き返した。
「でも昔沢山の女の人と関係持ってたんでしょ?」
「……だからキスしなきゃできないから、嫌だなって思いながらしてたんだよ」
彼は質問されると、どんな事も誠意を持って答えようとする、育ちがいいからだろうか。そして返ってくるろくでもない答えは彼の今までの脇の甘い行動の集大成だ。
唖然と彼の顔を見つめた。
「キスは嫌だけど関係持ちたいってその気持を全然理解できない」
「理解しなくていいから、キスはその人のこと好きじゃないと楽しくない、だから」
彼が何かを言いかけたけれど、彼にどうしても言いたいことがあった。
「でもこの間、師弟愛を証明するとかで川井さんと楽しそうにキスしてたじゃん」
「見てたんか!楽しくねぇから、今思い出しても気持ち悪い。思い出させるな」
彼のテンションが50下がった。
「川井さんが余りにも楽しそうにキスしててしげちゃんが今にも吐きそうにしてたから滅茶苦茶笑っちゃった」
「笑うな、彼女としてそこは他の人とキスしないでって怒る場面だろ?」
「相手が女優さんとかだったらちょっと嫌だけど、川井さんでしょ?しかも今思い出しても滅茶苦茶面白いんだけど、川井さんってああいうことすると最高に面白いね」
「あの人はああ言うことやらすと面白いよな。川井さん「丸ちゃんならいいかな」って耳元で囁いてきたからな」
私は爆笑した。彼は複雑そうな表情で私を見ている。
「亜紀ちゃんは昔付き合ってた女が嫌がってたようなことも平気で笑ってるから拍子抜けする」
「昔どんな育ちのいい人と付き合ってたかわからないけれど、私は野原駆け回ってた雑種だから下品なことでも笑っちゃう。だって面白いじゃん。最高に面白かった」
彼は照れたように笑った。
「嬉しいよ、最高の褒め言葉だな。じゃあ、もう一個いい事教えてやるけと、川井さんリアルに舌入れてきたから。何でそこまで」
そう言うと彼は何かを思い出したようで吐きそうになった。
「えー凄い本格的だね」とまた爆笑した。
彼がチラッと駅の時計を見た。
「川井さんのせいで雰囲気がぶち壊しだよ。もう時間ないな、じゃあストレートに言うけど、体温だけが取り柄の貧弱おじさんだけど、亜紀ちゃんにキスしていいですか?」
今までのフリは全てこの為だったのかなと思った。
「要するにキスしたかったんだ」
「いいでしょ?」
彼が自信たっぷりにそう言ったのが可愛く思えて「うん」と頷いた。