第148話 夜の街で
文字数 627文字
彼に抱きしめられながら外の雪の気配を感じた。
「雪降ってたね、早い初雪だよ」
「駅から歩いてくる時くそ寒かった、本当にスキー場より寒いし」
「でしょ?こんな寒い日に一緒に寝るっていいね、あったかい」
そう言うと彼が髪を撫でる手を止めた。
「なぁ亜紀、これから先どんなにひどい喧嘩してもその夜はこうやって寝て仲直りしよう」
「こうやって寝れば私が全てを許すような口ぶりやめて」
「もうかなり許してるだろ」
彼はそう言って笑った。
「許してない、私今回のことでわかったことがある」「何?」
「これで素人関係で何かされてたら本当に許せないから、絶対にするのやめて」
「しないから、安心しろ」
彼はそう言ってまた強く抱きしめてきた。
このまま甘い気持ちで寝たい気もしていたけれど、私の口がどうしてもそれを許さなかった。
「ねぇ、週刊誌にあんなに普通普通って書かれてたけどどんな気持ち?」
「思い出させるな、男にとって普通って言われるのかなりの屈辱だからな」
「そうなんだ」
「あーあー明日から北澤がこのこと弄ってきて全国に広まるんだぞ、普通の男って……自分の彼氏が普通普通って言われて悲しいだろ?」
「面白いからいいんじゃない?だって高校生の時から女遊びしてきたのに、結局普通って書かれてるって面白いよね」
「俺にロウソク垂らすのやめろ!」
どうでもいい話をして笑っていたら二人でそのままいつの間にか寝てしまった。
彼も私ももう若くはない。
「雪降ってたね、早い初雪だよ」
「駅から歩いてくる時くそ寒かった、本当にスキー場より寒いし」
「でしょ?こんな寒い日に一緒に寝るっていいね、あったかい」
そう言うと彼が髪を撫でる手を止めた。
「なぁ亜紀、これから先どんなにひどい喧嘩してもその夜はこうやって寝て仲直りしよう」
「こうやって寝れば私が全てを許すような口ぶりやめて」
「もうかなり許してるだろ」
彼はそう言って笑った。
「許してない、私今回のことでわかったことがある」「何?」
「これで素人関係で何かされてたら本当に許せないから、絶対にするのやめて」
「しないから、安心しろ」
彼はそう言ってまた強く抱きしめてきた。
このまま甘い気持ちで寝たい気もしていたけれど、私の口がどうしてもそれを許さなかった。
「ねぇ、週刊誌にあんなに普通普通って書かれてたけどどんな気持ち?」
「思い出させるな、男にとって普通って言われるのかなりの屈辱だからな」
「そうなんだ」
「あーあー明日から北澤がこのこと弄ってきて全国に広まるんだぞ、普通の男って……自分の彼氏が普通普通って言われて悲しいだろ?」
「面白いからいいんじゃない?だって高校生の時から女遊びしてきたのに、結局普通って書かれてるって面白いよね」
「俺にロウソク垂らすのやめろ!」
どうでもいい話をして笑っていたら二人でそのままいつの間にか寝てしまった。
彼も私ももう若くはない。