第383話 no-title

文字数 607文字

 お酒(安い焼酎を何かで割ってごまかす)を飲む気にならなかったので、コンビニへビールを買いに行った。深夜2時半近く。
 自転車を止めると、どこからか、「ねぇ。遊んでよ。」と女の声が聞こえた。
 見れば、花壇のへりに寄りかかったうら若き乙女(20代前後とおぼしき)が、携帯電話に向かって言っている。
 ぼくはとにかくビールを買いにコンビニに入る。「ローソン限定!タオル付」のアサヒ・スーパードライを仕方なく買う。350ml、6缶パック。
 店を出ると、うら若き乙女は、他の誰かに電話をかけようとしている。携帯電話の灯りが彼女の顔を照らす。

 遊んでほしいんだ。

 妄想がちょっと頭をよぎったけれど、ぼくはビールを買いに来たのだ。ろくでもないけど、悪くもない妄想。
 鍵を差し込み、ぼくは自転車にまたがる。
 帰路、とある深夜営業店の多発する通りから、うら若き乙女が自転車で曲がってきた。ぼくは彼女の後を追う形になってしまい、相手を不安がらせてはいけないので、道をそれる。

 何を書こうとしていたんだっけ。

 あぁそうだ、家のことだ。
 まぁいいや、いつものこと。

 ぼくは、掃除をしない。(してるんだけどナ、休日や、フク(飼ってる猫)の迷惑にならない時には。)
 ぼくは、風呂掃除をしない。
 してるんだけどな。

 ミッちゃんは、どうのこうの。(オレのことだ)

 オレはどうすりゃいいのよ。

 やっぱりヒトのことは悪く書きたくないので、ここで終わり。
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