第503話 元気

文字数 465文字

 元気というものは、巡るものらしい。

 いつも一緒に昼ご飯を食べているMさんが、奥様とふたりで来訪。
 うちの家人は、自称「人間嫌い」なので、逃げるように外出。
 Mさん夫妻とぼく、押入れに隠れた猫と4名で、部屋の中。

 4時間半くらい、ぼくらは酒を飲み、話をした。
 Mさんは、ぼくよりちょうど10歳年上。
 でも、ひととひとが関係するとき、年齢なんか関係ないんだよね。
 一緒にいて、いいかわるいかなんだよね、気持ちが。

 嬉しかったのは、今日ぼくのつくった豚汁と、一昨日つくった金時豆の煮物が、好評だったこと。
 これは、嬉しい。

 Mさん夫妻と、いろいろな話をして、笑い合い、さらに笑い合い、しかし確認するところは確認すると、ああ、いいつきあいだな、と思う。
 確認が、重要だったりする。

 Mさん夫妻は中学のとき知り合ったというから、もう40年近い伴侶なのだろう。
 すごいなぁと思う。

 Mさんは、なんだかんだ、ぼくのことを好きでいてくれて、奥様もぼくのことを嫌いではないみたいで、一緒にいて嬉しい。
 元気な気持ちが、関係の中をぐるぐる回った感。
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