第348話 期間従業員日記(41)

文字数 634文字

 来たる8月11日、朝6時半から勤務のその日、夜7時に某所で職場の飲み会が行なわれる。
 うちの職場は総勢21名。うち、19名が参加表明している。
 今朝、幹事が「会費1万円です」とみんなの前で言っていた。「キャンセルはお早めに」とのこと。
 なんでたかが2、3時間の飲み会でそんな高いのかと思った。お店は、こないだぼくの前職場でやった所と同じ。冷凍焼けしたマグロが出てきた店だし。
 ただ、今回は「コンパニオン」なるものが来るという。ただし、4名だけ。19 vs 4。コンパニオンも大変である。

 ぼくは辞退。(コンパニオンが少ないからではありませんよ)
「エッ、かめさんの歓迎会も兼ねているのに、来ないんですか?」
 少々ムッとした様子で幹事に言われる。
 たいした飲み会にはならないのは目に見えている。所詮は職場だけのつきあい、と言ってしまえばそれまでだが、実際のところは、そうなのだ。
 そこには、何もない。(と言ってしまえばそれまでなのだが。)

 そんなところに(すみません)1万円も使うくらいなら、もっと大切な人たちとのつきあいに使いたい。
「かめちゃん、じゃ、忘年会だね。」上司のひとりが言う。
(ここだけの話だが、忘年会は、岐阜県の金津園という所の近くで行なわれるらしい。そのナントカ園というところは、行ったことないけど、風俗で有名な場所らしい)
 あはは…。作り笑い。

 もうぼくは職場のつきあい的飲み会に参加することはないかもしれない。
 ほんとうに、たいしたことないんだから。
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