第249話 期間従業員日記(25)

文字数 649文字

 今週は1直である。朝6時30分からライン始動である。
 自宅通勤のぼくは、5時5分前に家を出る。現在午前4時。

 先週が2直だったから、寝るのは朝の6時とか7時だった。
 今週は、その生活が、ほぼ逆転する。
 1週間ごとに、時差ボケになる。

 日曜日は午後から爆睡したせいもあって、夜は眠れなかった。
 夜な夜なテレビをつければ、ワールドカップ。
 冷蔵庫からおもむろに納豆を取り出して食べながら見ていたら、なんだかミジメな気持ちになった。

 眠れない夜の不安は、「明日仕事がある」ということが前提にある。
 夜眠るというのが基本であるなら、ぼくは昨夜1時間しか寝ていないことになる。
 午前0時から1時まで。寝汗をかいて目が覚めて、テレビ見て納豆食べてそれから何度か寝床へ行った。でも、眠れない。

 これからビールなんか飲んでしまったら、酔っ払って仕事をすることになる。
 二日酔いならいいけれど、酔っ払いながら仕事は、ちょっと良心が痛む。

 氷を入れてカルピスをつくる。
 フクも起きてきて、タコ糸の前でじっとしている。
 ぼくはパソコンの前でカーソルを打つ。カタカタカタカタ…。

 ふと、ぼくは何なのだろうと思う。ふいに、切羽詰ってくる。
 タバコを吸う。昨日から、もう3箱目に突入している。
 先週の日曜に買った350のキリン・クラシックラガーの24本は、もう3本しかない。
 そして時間が過ぎていく。4時15分。氷を入れたアイス・コーヒー。

 空気清浄機ON。クリーンサインは赤。タバコの煙。

 今日は、ぶじに終わるのだろうか。
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