第630話 矛盾について

文字数 433文字

 責めるホコと、守るタテが自分の中に同居するのが必然と思える以上、つねに矛盾は引きずっていくものだと考えている。
 どうしようもない。

 椎名麟三が、「真昼でも、あの夕暮れのだいだい色の中に生きているようなのだ」と云っていたように、昼でも、夕暮れを歩くことができるのだ。

 ぼくはこの頃、「会社」というものが、よく分からなくて仕方ない。
 仕事をするというのは、素晴らしいことだと思っている。なぜなら、知らない人たちと、一緒に、(客という needs に応えようと)いいモノ作ろうとか、共通の目的をもって共に働くことができるから。

 だからぼくは、働くことは、嫌いではない。

 だが、どうしても考えてしまう。もう、モノは必要じゃない、んじゃないか? もう、「進化」するのは、やめていいんじゃないか?

 すると、ぼくは、どうやって生きていけばいいのだ?

 ぼくは、この社会、ヨノナカ、に対して、おかしいと思っている。感じている。間違っているように思えて、感じられて、どうしようもない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み