第437話 二日酔いの1日

文字数 990文字

 そんなに、飲んではいないはずなのだが、やはり飲んでいたのである。
 缶ビール500を3本、Mさんから頂いた芋焼酎を、確か3、4杯。早いペースで、とり憑かれたように飲んだのがイケナカッタ。
 いつ寝たのか知らないが、行儀よく布団に転がっていたらしい。気持ち悪さに目覚め、トイレに駆け込む。夜中(明け方?)、懺悔するように便器に向かって涙ぐむ。自分で罪つくって、自分で罰うけてる。自業自得としか言いようのない、二日酔い。やれやれ、何だってあんなに飲んでしまったのかね。まぁ、いいんだけど。(いいのかね?)
 むかしは、つきあいで飲んで、その相手がよくなかった場合、必ず後で吐いていた。発散されずに、溜めてしまう相手と飲んだ場合である。自分にムリをさせて相手に合わせて飲むと、ろくなことがない。

 しかし最近、どうも変わってきた。ひとりで飲んで、ひとりで吐く、という場合が、たしか先月も一度あったし、今月も、昨夜(今朝?)がそれだった。あまり、いい兆候ではない。
 ただ、やはり二日酔いとは気持ちが悪いものなので、今日1日、アルコールを摂取する気にもならない。いい、休肝日になっている、と思ってしまおう。

「酒飲みは、普段から言いたいことを言っていない人間に多い」らしいが、それは言い訳であろう。
 昨夜は、Yさんから電話があって、お母様が亡くなられた、と知って、なんだか飲まざるをえないような気になって飲んでいた。

 今日は1日、台風の影響で、生暖かい、重い空気。近くの公園で「朝市」をやっていて、梨を買う。おばちゃんが、1コ、おまけしてくれた。
 美味しいコーヒーが飲みたくなって、ドトール・コーヒー。本屋。スーパーで長芋やらハム、ミニトマト。
 帰宅して、寝っ転がりながらぼーっとテレビを見る。中日×阪神戦。ベランダから急に陽が射してくる。
 パンツと靴下の在庫が少ないような気がして、洗濯開始。

 汗をかきたくなって、風呂を沸かす。半身浴しながら本を読む。汗がだらだら流れてくる。
 風呂から上がって、また寝っ転がる。テレビをつける。大相撲中継。まったく、何もする気が起こらない、けだるい身体に、テレビはなんてやさしいのだろう!
 しかしやっぱり気持ち悪いので、ついに胃腸薬を飲んだ。
 だがインスタント・コーヒーをがばがば飲んでいるので、やはり気持ち悪いことには変わらないのである。(どうしようもないネ)
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