第765話 今ほど

文字数 417文字

 多くの人が文を書いていた時代は、なかったのではないか。

 主語と述語があれば、文章である。
 私は、貴方を、愛している、と mail を送れば、文の一丁、できあがりである。
 私の1日、こんなんでした、と blog を書けば、これも文。
「自分史」を書けば、誰もが作家である。

「ケータイ電話作家」というのも、あるらしい。
 多くの人たちが、自分で自分の世界を築いている。

 今日、名古屋の高島屋の中にある「東急ハンズ」の文具コーナーで、「レターセット」の特売をやっていた。
 そこには、まるでタイムサービスのバーゲンセール並みに、多くの女性(老いも若きも)が群がっていた。
 その光景を見て、なんだかホッとした。
「書く」のが、イイんだよナ。
 カーソル打つのもいいけれど、ケータイをピコピコするのもいいけれど、「書く」。
 ペンを持ち、紙に向かって。

 文の中身も、違ってくる。 Delete 、 Back Spase 、ほんとに書く行為には、ないから。
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