第286話 市県民税未払い宣言

文字数 528文字

 行政のみなさま。
 べつに、あなたがたに怨みはありません。
 わたしは、ただ、高いと思います。

 去年まで、こんなに高くなかったじゃありませんか。
 一体、何にこんな税金が必要なのでしょう。

 内訳を、お聞かせ下さい。
 一生懸命働いたわたしのお金の、徴収先の使い道を。

 支払うわたしといたしましては、身体に障害のあるかた、老人ホームにいらっしゃるかた、お子さんがいらっしゃってもパートナーがいらっしゃらず、がんばって働いている女性のかたがたへ、何%かを割り振って頂きたいのですが。

 この歩道、どうあがいても車椅子には困難です。
 このクニを、支えてきたご老人に、ただ死期を待つだけのような仕打ちは、むごいです。
 離婚はもう、認めましょうよ。お子さんを育てようと、ひどい風俗なんかに走ってしまう女性の多さをご存知なのでしょうか。

 もちろん、税を納めるのが国民の義務の1つであることは承知しています。
 しかし、為政者の義務は、遂行されているのですか。

 島国の、おとなしく柔順な国民性を利用するのは、やめましょう。
 権力握った人間が、横柄に振る舞うのは、もうやめましょう。

 はい、わたしは、この税金の使われる内訳を、明示して下さるまで、滞納させて頂きます。

 どうぞ宜しく。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み