第540話 離婚について

文字数 430文字

 この国では、毎時間1分か2分の間に、離婚カップルが成立しているらしい。
 自殺者もそうだけど、「別れ」「自死」の率において、けっこうトップランクの国ではなかろうか。

 ところで、離婚を、ぼくは悪いことだと思っていない。
 だって、相手のことを「わかって」、理解して、はじめて離婚ができるとおもうから。
 勢いとか、打算で結婚するより、はるかにいいことではないか。
 理解すること。相手のこと、ひとのことを。これ、米国の編み出すどんな最新化学兵器より、強い、ヒトのもつ、最大の叡智とおもっている。

 だから「バツイチ」という表現が、嫌いである。「マルイチ」だとおもう。

 ついでに、「できちゃった結婚」という表現も、好きでない。
 うまれてくる生命に、「~ちゃった」というのは、失礼である。いくら親に羞恥があるにしても、生まれ来る子の生命に、失礼である。
 アソビで子どもをはらんじゃった、みたいな、軽々しさの含まれる言霊が感じられて、「できちゃった婚」という表現、好きでない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み