第605話 じっくり、じんわり

文字数 281文字

 軌道に乗ってきてる気がする。

 人生設計だとか計画性だとかヤリクリではなく、内面の軌道。
 最近、調子がいいのかもしれない。

 もう、自分は自分なのだと、今さらながら、フッ切れたようである。
「かめさん、信用されてるんだなぁ、って思います。」
 実直そうな20歳の青年から、バスを待っていて言われた。
 否定しない自分がいた。
 職場の、他者たちが、ぼくについてどう思おうが、もう、任せる。

 だってもう、違うんだもん。
「『定職』に就かないで、どうするんですか。」=∴「働かないと、生きてゆけないんですよ。」
 そう考えている人は、そのまま行って下さい。
 私は私で、行きますわ。
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