第326話 髪の毛

文字数 321文字

 先日、髪を緑色にしたくてドラッグ・ストアに行った。
「ミドリですか。」
 何人かのヒトが、緑色の髪に染めたいぼくに、軽い嫌悪感を示した。
 ド派手なミドリではなくて、淡い、ほのかな緑に染めたかった。
 コーヒー・ブラウン、ナチュラル・ブラウン(どう違うのだろう?)、苺色、夏向けの青色、と色々あったけれど、緑はなかった。

 仕方なく夏向けの青を選んだ。
 う~ん、マンダム、である(古いネ)。

 幸か不幸か、ぼくは髪の毛が多い。ただ、チャンとトシをとっているので、白髪というモノがちょこちょこと目立つようになってきた。そして染めようという魂胆。どうせ染めるなら、自分の好きな色にしたい。

 緑は、いい。
 失われていく緑、せめて髪の色くらい、緑にしたかった。
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