第139話 イジメる心理

文字数 575文字

「サベツする上司」というのをだいぶ前に書いた。
 彼はもちろん今もそのままでいるので、私はいろいろ考えさせてもらっている。皮肉ではなく、貴重な存在である。
 さて、あきらかに人に不快な思いをさせても平気でいられる人というのは、一体どういう思考回路なのだろう、ということを考えたい。

 コイズミ首相が靖国参拝をして近隣国の人に不快な思いをさせていることについてもだいぶ前に書いたけれども、根幹は同じ問題だと思う。
「こういうことをしたら相手はどう感じるか」という想像力=思いやり、という点においてだ。

 私は人をイジメたことがないので(リンチにあったことはあるが)、イジメる人の気持ちがよく分からない。だから考える。想像するのだ。
 前述の「サベツする上司」は、その上の上司から、たまにキビシク何か言われているらしい。仕事上のことで。そこで生まれたストレスを、下の者にぶつけることで発散させる、というのは考えるに容易い。不幸な連鎖である。

 だが会社という場所においては、それだけではなさそうな考えも浮かぶのだ。
「自分にとってメリットのある人間」には優しくし、メリットのない人間には冷たい(相手にしない)。打算。形だけの人間関係。
 私が期間従業員から正社員への登用試験を受ける頃、確かに彼は「優しかった」のだ。
 うーん、あとは何だろう。
 想像力がないのはオレだった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み