第710話 日常生活

文字数 592文字

 しかし、今夜も本気でキムチ鍋にするつもりなのだろうか。
 3日連続となる。
 まだ、スープは残っている。
 家人がこないだ買ってきた既製品の餃子を、この鍋に入れちゃおうかと、考えている。
 タバコの量が増えた。1日3箱を、平気で越えてる。喉がイガラっぽく、声が枯れてる。こういう時、カラオケ行くとイイんだけどナ。

 福は、ぼくのそばにある食器棚の上で、「く」の字になって寝ている。
 ほんとうに、寝てばっかりの猫である。
 しかし、外出する際、「行ってくるね」と声を掛けると、「ニャア」と返事をするし、お腹がすいた時は、かしこまってお座りしてこっちを見ている。「ご飯?」と訊くと、「ニャア」と返事をする。

 可愛い。

 7月も終わるか、とカレンダーを見て思う。
 あと1週間くらいすれば、オレはまた働くのか。働けるのか。

 セミは、朝、ワシャワシャワシャワシャ鳴いていた。

 FMからは、ポップな曲が流れている。
 選挙カーが、「○×党、○×党」とわめいている。これも「政治資金」なんだろう、アホくさ。

 今朝、ふとんの上でねていたら、ふっと睡眠に落ちる時、呼吸が止まったような気がした。ハッとして目が覚めた。
 そのまま眠ったら、死んで行くような気になった。
 気のせいなんだろうけど、気になった。

 午後2時。みんな、はたらいているんだろうなぁ。みんなかどうか、知らないけど。

 九州の、カイさんと、酒が飲みたい。
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