第368話 死の用意(2)

文字数 431文字

 今日はブランチで家人と駅前の焼肉屋に行ったのである。
 でぼくは話した、ぼくが死んだら葬式も通夜も要らない、ただ海に散骨してほしい、海でなくても豊川(すぐそこにある川)でもいい、と。
「お友達に連絡は?」と家人。
 高知にいるS君には知らせてほしい。あとは…たぶんブログを見てくれれば分かるから、このブログのログインとか、やり方を書いておけばいいね。

「あなたが死んだら、どうしてほしい?」ぼくが訊く。
 私は…両親が正式に離婚してるかどうかも分からないから、どこのお墓に入るかなんか分からないのね。だから、共同墓地。天涯孤独でいいの。
「共同墓地なんて、あるの?」
 よくわかんないけど…。

 重いはずの会話だけど、ぼくらはすんなりとやった。
 ともかくどちらかが死んだら、病院による死亡診断書は必要であること。
 そのあと、市役所に死んだ手続きを紙面上して、火葬。
 あとは、おたがいの意思、生きていた間に確認した意思を、重んじるということだ。死んだあとは、「遺志」になるのか。
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