第258話 夕方から、パッと…

文字数 496文字

 風邪のためダウン中の布団の上。カーテンの隙間から、パッと陽がさした。
 パッと…。で、目が覚めた。
 汗でぐしょぐしょの寝巻き類が洗濯入れに山となっている。
 朝からずっと雨だったはずの東海地方。
 パッと晴れた。パッと…。
 自分の腕に汗のしずくが玉になって何個も浮かんでいた(脅威だね)。
 また着替えて、洗濯機を回す。風呂場から水を汲む。
 なんとなく掃除機を出して、掃除を始める。フクが急いで避難する。
 洗濯物を干す。
 しかし日が長くなった。もう夏なんだよナ、梅雨が明ければ。

 社会保険庁から、市県民税の納税通知書が来た。
 6月、24700円。8月、24000円、10月、24000円……おい、市民を殺す気か、社会保険庁。
 また頭が痛くなった気がする。不吉な咳だけ元気に出る。
 ツバを飲み込むたびにノドが痛い。しかしタバコに火をつけている。
 ビールが飲みたくなった。ついでに焼き鳥も食いたくなった。
 あのスーパーの入り口に、たまに焼き鳥屋が屋台を出していることを思う。
 買いに行こう、ビールと焼き鳥。

 パッ、と風邪も治らんかナ。パッ、と気分も晴れんかナ。すべてがうまく行かんかね。パッ、パッと…。
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