第599話 小さなこと?

文字数 671文字

 いつも一緒に、6人くらいで(増えたなぁ)会社の食堂、一緒に昼ご飯食べてる。でも、いちばん仲良しのMさん。
「かめくん、元気?」
「Mさん、元気ッスか?」てな感じで、月曜から始まって、金曜まで一緒にご飯を食べる。

「オレ、匂わない?」Mさんがぼくに聞く。
「いえ。全然。」
「いや、乾燥肌なのか、うん、持病みたいなもんなんだけど、痒くて痒くて、医者行ってよぉ。薬塗ったから…。」
 ああ、気になってたんスよ、Mさん、ヒミツの病気がある、って、こないだ言ってたから…。

「サウナ行っても、なんか恥ずかしくてよぉ。ブツブツができてると、イヤやろ?…」
「Mさん、大丈夫ですよ。内臓からのじゃないんだから(医者の診断によれば)、内臓だったらヤバイけど、皮膚だけなら、よかった。」
「ああ、ちょっと、気が楽になったよ、かめくんに言ったら。」(ありがとうございます。)
「そんな、ブツブツなんかより、シッカリした雰囲気がMさん、あるんだから、そっちの方に目が行きます。気にしちゃダメですよ。」
 でも、気になる気持ち、すごくわかる気がする。

 ぼくもタバコを吸いすぎたり、野菜が足りなかったりすると、唇の下あたりに吹き出物ができたりする。
 これ、すごく気になる。
 鼻の下なんかにできようものなら、鼻くそみたいに見られはしないかと、不安になったりする。
 ああ、こんなちっちゃなことで…と、よく自分がイヤになったものだけど、Mさんを励ました(?)ら、自分が励まされたような気になった。気持ちが大きくなった気がした。
 打ち明けてくれて、ありがとう、と、もう一度、お礼を、この場所で。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み