第119話 低気圧、高気圧

文字数 720文字

 低気圧が来ると、ヒトの心も重くなるらしい。
 そして心が重くなると、体も重くなるらしいのだ。

 今日の仕事場のラインも、不調の作業者が多かったらしく、あちこちで呼び出しが掛かり、ラインもたまに止まったりしていた。

 相変わらず、仕事は大変である。
 明日のことを考えると、もう寝たほうがいいのは分かっているのだが、横になっても眠れなかった。
 疲れているのに眠れないのは、なかなか最悪に近い。あきらめて、アイス・コーヒーを飲んでいる。

 話は変わるが、先日「フレディvs ジェイソン」というホラー映画をなんとなく見た。家人がテレビから録画していたものだ。
 なんとも残酷な描写。一体何なんだ、と、1時間半位か、見た後に残ったものは、イヤな気持ちだけであった。
 だがだが、だがである。仕事でミスッた時なんかに、私の中のジェイソンが私を強くさせていたのである。
「フン、なんだよ、このくらい。」
 あのアイスホッケーのお面を被ったジェイソンは、仕事でミスしたくらいでは、まったく動じないだろう、ということが、想像できるのだ。
 私の仕事でだいじなのは、そのミスを自分の中で引きずらない、ということである。
 そんな時、あの死んでも死んでもどういうわけか生き返るジェイソンのことを心に描くと、私もまったく凹まないで済んだのだ。もはや私は無敵である。(←バカだね~)

 しかしホラー映画の残酷さは、ほんとうにいやになる。作者はどういったつもりであんな映画を作るのだろうか。
 まだ台風が来る前で、高気圧の晴天の日に見たのだが、影響を受けやすい私は、その夜夢の中にフレディが出てきたのである。(なんかただ人を脅かして喜んでるだけの、おばけ屋敷の着ぐるみみたいなヤツだったよ)
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