第33話 下田逸郎、新CDが!

文字数 904文字

 下田逸郎たゆたいアンサンブルのおニューなCD、「忘れない」が5月12日にリリースされました! 歓喜!
 たゆたいアンサンブルとしては3枚目。
 ピアノとクラリネット、バイオリンと生ギター、そして下田さんの唄声。
 買ってもゼッタイに失敗しない安心感がるから(ファンとはそういうものですよね)もちろん私は買います。

 私が天才だと感じた日本の歌手は、美空ひばり、そして下田逸郎です。
 ジャンルに関係なく、「あ! ホンモノだ!」と感じざるを得なかった美空ひばり。
 亡くなられて、まだ私が30歳位のときテレビで見て、ミソラは本物だと思いました。

 日本語の美しさを、唄を通してあれだけみごとに表現、体現できる唄い手を、私の知る限り、この二人をおいていらっしゃらないとさえ思う。
 もう、ここで息を吸う、ここで吐く、というのが、音楽と同化しているように感じる。
 ここは短く切って唄い、ここでは伸ばす、というのが、演出的な技巧ではなく、その詞・言葉によって引きずられて、自然とそうなる唄いかた、というのか。
 ムリがない唄というのは、聴いている私に安堵と、生き方の指針さえ与えられる気がする。

 下田逸郎のCDは、基本的に通信販売である。
 で、大きなホールは使わずに「さしむかいライブ」みたいなことをやって、おそらく下田逸郎は旅を自分の人生のベーシックにおいて、生きている。

 長野の、鬼無里村の茶屋でのライブの時、ライブ終了後にお食事会になった。
 私の真正面に座ってワインを飲んでいた下田逸郎は、ほんとうにカッコよかった。
 もちろんヤラセのカッコよさではない。
 しっかり、チャンと自分にしかできないいきかたをしてきた、歳のとり方の凄みを私は感じた。
 もちろん下田さんは優しく、研ぎ澄まされた繊細さが、私の細胞を心地よく刺激した。

 その鬼無里村で宿泊後、翌朝下田さんはパターゴルフをしていた。
 たぶんお友達がやっているパターゴルフ場だと思う。
 私を含む4 、5人は、遠くから見ていた。
 私の隣りにいた知らない女の子が、別れ際、「どうもありがとうー」と、大きな声で下田さんに言った。
 下田さんは、手を振った。
 また、ライブ、行きたいナ。
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