六十七話 鈴付き洗濯バサミ
文字数 2,188文字
その日は『下準備』をしてから部屋に来るように言われていた。
こんこん、ドアをノックする。
『どうぞ』
部屋に入る。入ってすぐの仕事部屋兼リビングの電気は消されていて、寝室から光が零れていた。俺は鍵を閉め、寝室に行く。
「お、来た来た」
「う・・・」
帰りたくなった。だって都が両手に持ってカチカチ鳴らしているのは、鈴を紐で括りつけた洗濯バサミ。ペニスバンドも装備している。
「どうしたの? ほら、四つん這いになって」
「み、都、俺、それは・・・」
「好きでしょ?」
「せ、せめて、自分でつけさせてくれ・・・」
「フフ、積極的ね。はい、どうぞ」
俺は服を脱ぎ、洗濯バサミを親指と人差し指で掴んで開く。かなり力を入れないと開かない。こんなもので乳首を挟んだらどうなるのか想像するだけで、痛くて気持ち良くて身体が疼いて、それが恥ずかしい。
「くぅ、んッ!」
「ほら、もう一個」
「うう、っ、はあ、あッ!」
ちりんちりん。
この鈴の音が恥ずかしくて堪らない。荒い呼吸と震える身体を落ち着けてベッドの上で四つん這いになる。都は俺の尻の肉を掴むと目一杯広げて、尻の穴にディープキスするように舌を這わせ、唇で吸った。
「んんんっ! み、みぃ、やこ! お、俺、慣らしてきたからっ! そ、それ、やめてくれっ!」
「どうしてー? 好きでしょ?」
「は、恥ずかしいから!」
にゅるにゅる、ぐちぐち、ちりんちりん。
「はあっ・・・はあっ・・・、あ!? あああ!!」
口を放したと思ったらいきなり指を三本突っ込まれ、身体が都から逃げようとする。
「お、もう突っ込めそうだね」
指がばらばらに動いたあと、三角形を作って俺の尻の穴を拡げる。
ちりんちりん。
鈴がうるさい。俺の身体が反応している音だ。恥ずかしい。恥ずかし過ぎる。
「いくよ」
「ゆ、ゆっくり・・・」
俺の身体の後ろで、ぬちぬちという音が聞こえる。ローションを塗っている音だ。尻の穴に固いものが当たる。ぐっ、と押され、調教された身体は喜んでそれを受け入れた。
「あああああああああああ!!」
ちりんちりんちりん。
「あんっ、ああ! くう、んんん!」
「直治、気持ち良い?」
「きっ、きもち! いいっ!」
ちりんちりんちりん。
「ううッ! すずっ! すずがっ! はず、はずかしいっ! とって! これとって!」
「だぁめ」
「くう、あっ! んふぅ! うう、うぉ! お、おおっ!」
ちりんちりんちりん。
「ああっ! すごい! すごく、きもちいい! も、もっと! もっとはげしくっ!」
「はいはい」
「あッ!! あああ!! んん、おッ!! おお!! あああああッ!!」
ちりんちりんちりん。甘い震えが止まらない。
「いくっ!! もういくっ!! いきたい!! いかせて!! いかせてッ!!」
「ちょっと早くない? もう少し我慢ね」
「そんなっ、ああっ! いぎだいっ! いぎだいいいい!」
ちりんちりんちりん。都に命令されたら、逆らえない。
「いぎっ!? いぎだい!! いぎだいでず!! いい、いがぜでぐだざい!!」
「お、馬鹿になってきたね。いいよ、イかせてあげる」
都は俺の背中に身体をひっつけて、腰を振りながら俺の男根をしごきあげた。
「んおおおおおおおああああああああああッ!!」
獣みたいな声をどこか他人事のような気持ちで聞きながら、俺は果ててしまった。身体が弓なりに反る。気持ち良い。都はゆっくりと、ぬちぬちと音を立てながらペニスバンドを抜いてしまった。
「くふ、う、あ・・・」
「休憩にする? もうやめる?」
「・・・きゅう、けい」
「あは。こっち向いて。水飲みな」
産まれたての小鹿のようによたよたとした動きで都の方を向く。コップに汲んだ水を差し出されたので、受け取って飲む。
「はあー・・・。み、都ぉ」
「うん?」
「これ、外したい・・・」
俺は洗濯バサミを見た。
「いいよ。じっとしててね」
都は鈴を掴む。ま、まさか、
「ひ、ひっぱ、」
「えい」
ぎゅうう、と引っ張られ、俺は手に持っていたコップを盛大に揺らして水を零した。乳首痛い、やめて、水を零した、謝らなきゃ、気持ち良い、恥ずかしい、ごめんなさい。感情とそれに付随する言葉がぐるぐると俺の頭の中を駆け巡る。
「ぎいいいいいっ!!」
ぱちん、と音が鳴って、洗濯バサミがとれた。俺はこれ以上コップの水をベッドに零さないようにするので精一杯だった。都がコップを取り上げてベッドサイドに置き、もう一つの洗濯バサミを掴もうとする。
「まって! まってまって! じぶんでとるからぁ!」
呂律が回らない。
「いいけど、ちゃんと鈴を引っ張って取るんだよ?」
「うう・・・」
「ほら、早く早く」
震える指で鈴を抓み、意を決して一気に引っ張る。バチンッと電気が走ったような音がして、身体にも電気が流れたように快楽が走った。
「はあー・・・、はあー・・・、はあー・・・」
「直治」
「なに・・・?」
「千代さん、最近どう?」
千代。
千代の最近。
「あー・・・。ちよ、えっと・・・」
「フフ、わかんない?」
「・・・わかんない」
「じゃ、正常位しようか」
「はい・・・」
俺は寝転び、足を開いた。ぐぐぐっとペニスバンドが俺の尻の肉を掻き分け押し進む。
「くうううっ」
ずるずると抜かれると、弛緩剤でも打たれたかのように身体の力も抜けていく。
「ああああっ」
気持ち良い。俺の都。この瞬間が永遠に続けばいいのに。
「あいしてるっ! ああっ! あいしてるっ! みやこぉ!」
世界一、幸せだ。
こんこん、ドアをノックする。
『どうぞ』
部屋に入る。入ってすぐの仕事部屋兼リビングの電気は消されていて、寝室から光が零れていた。俺は鍵を閉め、寝室に行く。
「お、来た来た」
「う・・・」
帰りたくなった。だって都が両手に持ってカチカチ鳴らしているのは、鈴を紐で括りつけた洗濯バサミ。ペニスバンドも装備している。
「どうしたの? ほら、四つん這いになって」
「み、都、俺、それは・・・」
「好きでしょ?」
「せ、せめて、自分でつけさせてくれ・・・」
「フフ、積極的ね。はい、どうぞ」
俺は服を脱ぎ、洗濯バサミを親指と人差し指で掴んで開く。かなり力を入れないと開かない。こんなもので乳首を挟んだらどうなるのか想像するだけで、痛くて気持ち良くて身体が疼いて、それが恥ずかしい。
「くぅ、んッ!」
「ほら、もう一個」
「うう、っ、はあ、あッ!」
ちりんちりん。
この鈴の音が恥ずかしくて堪らない。荒い呼吸と震える身体を落ち着けてベッドの上で四つん這いになる。都は俺の尻の肉を掴むと目一杯広げて、尻の穴にディープキスするように舌を這わせ、唇で吸った。
「んんんっ! み、みぃ、やこ! お、俺、慣らしてきたからっ! そ、それ、やめてくれっ!」
「どうしてー? 好きでしょ?」
「は、恥ずかしいから!」
にゅるにゅる、ぐちぐち、ちりんちりん。
「はあっ・・・はあっ・・・、あ!? あああ!!」
口を放したと思ったらいきなり指を三本突っ込まれ、身体が都から逃げようとする。
「お、もう突っ込めそうだね」
指がばらばらに動いたあと、三角形を作って俺の尻の穴を拡げる。
ちりんちりん。
鈴がうるさい。俺の身体が反応している音だ。恥ずかしい。恥ずかし過ぎる。
「いくよ」
「ゆ、ゆっくり・・・」
俺の身体の後ろで、ぬちぬちという音が聞こえる。ローションを塗っている音だ。尻の穴に固いものが当たる。ぐっ、と押され、調教された身体は喜んでそれを受け入れた。
「あああああああああああ!!」
ちりんちりんちりん。
「あんっ、ああ! くう、んんん!」
「直治、気持ち良い?」
「きっ、きもち! いいっ!」
ちりんちりんちりん。
「ううッ! すずっ! すずがっ! はず、はずかしいっ! とって! これとって!」
「だぁめ」
「くう、あっ! んふぅ! うう、うぉ! お、おおっ!」
ちりんちりんちりん。
「ああっ! すごい! すごく、きもちいい! も、もっと! もっとはげしくっ!」
「はいはい」
「あッ!! あああ!! んん、おッ!! おお!! あああああッ!!」
ちりんちりんちりん。甘い震えが止まらない。
「いくっ!! もういくっ!! いきたい!! いかせて!! いかせてッ!!」
「ちょっと早くない? もう少し我慢ね」
「そんなっ、ああっ! いぎだいっ! いぎだいいいい!」
ちりんちりんちりん。都に命令されたら、逆らえない。
「いぎっ!? いぎだい!! いぎだいでず!! いい、いがぜでぐだざい!!」
「お、馬鹿になってきたね。いいよ、イかせてあげる」
都は俺の背中に身体をひっつけて、腰を振りながら俺の男根をしごきあげた。
「んおおおおおおおああああああああああッ!!」
獣みたいな声をどこか他人事のような気持ちで聞きながら、俺は果ててしまった。身体が弓なりに反る。気持ち良い。都はゆっくりと、ぬちぬちと音を立てながらペニスバンドを抜いてしまった。
「くふ、う、あ・・・」
「休憩にする? もうやめる?」
「・・・きゅう、けい」
「あは。こっち向いて。水飲みな」
産まれたての小鹿のようによたよたとした動きで都の方を向く。コップに汲んだ水を差し出されたので、受け取って飲む。
「はあー・・・。み、都ぉ」
「うん?」
「これ、外したい・・・」
俺は洗濯バサミを見た。
「いいよ。じっとしててね」
都は鈴を掴む。ま、まさか、
「ひ、ひっぱ、」
「えい」
ぎゅうう、と引っ張られ、俺は手に持っていたコップを盛大に揺らして水を零した。乳首痛い、やめて、水を零した、謝らなきゃ、気持ち良い、恥ずかしい、ごめんなさい。感情とそれに付随する言葉がぐるぐると俺の頭の中を駆け巡る。
「ぎいいいいいっ!!」
ぱちん、と音が鳴って、洗濯バサミがとれた。俺はこれ以上コップの水をベッドに零さないようにするので精一杯だった。都がコップを取り上げてベッドサイドに置き、もう一つの洗濯バサミを掴もうとする。
「まって! まってまって! じぶんでとるからぁ!」
呂律が回らない。
「いいけど、ちゃんと鈴を引っ張って取るんだよ?」
「うう・・・」
「ほら、早く早く」
震える指で鈴を抓み、意を決して一気に引っ張る。バチンッと電気が走ったような音がして、身体にも電気が流れたように快楽が走った。
「はあー・・・、はあー・・・、はあー・・・」
「直治」
「なに・・・?」
「千代さん、最近どう?」
千代。
千代の最近。
「あー・・・。ちよ、えっと・・・」
「フフ、わかんない?」
「・・・わかんない」
「じゃ、正常位しようか」
「はい・・・」
俺は寝転び、足を開いた。ぐぐぐっとペニスバンドが俺の尻の肉を掻き分け押し進む。
「くうううっ」
ずるずると抜かれると、弛緩剤でも打たれたかのように身体の力も抜けていく。
「ああああっ」
気持ち良い。俺の都。この瞬間が永遠に続けばいいのに。
「あいしてるっ! ああっ! あいしてるっ! みやこぉ!」
世界一、幸せだ。