百四十四話 ゼリー
文字数 1,826文字
俺は椅子にギッチギチに縛られていた。肘掛けに手を、脚に足を。尿道を穿り返され、みっともない声を上げながら射精した後。
「うーん、そろそろかな」
「そ、そろそろ・・・?」
都は冷蔵庫から、ゼリー飲料を取り出した。
「経口補水液のゼリーよ」
一つ開封し、俺の口に含ませる。ちゅう、と吸うと、熱くなった身体に冷たいゼリーが染み渡った。
「美味しい?」
「・・・あんまり」
「だよねえ」
都は新しいゼリーを軽く揉んでから開封すると、飲み口を俺の尿道にぐりぐりと挿し込んだ。
「ひぎッ!?」
「これ、淳蔵にやったら舌をべろべろ揺らして涎を垂れ流しながら笑うようになっちゃって、直治にやったら椅子を壊しかねない程ガクガク痙攣しながら獣みたいに喘いでたよ」
「な、なにそれ、怖いよ・・・。み、都、なにを・・・」
「美代、『限界だ』と思ったら、手を挙げて意思表示してね」
「えっ」
俺は椅子にギッチギチに縛られている。
「あ、あの、都、俺、手、挙げられない。挙げられないよ・・・?」
「そうね、縛られてるもんね。手、挙げられないね」
「う、うん。だから、あの、手、挙げられないよね?」
「うん。美代、『限界だ』と思ったら、手を挙げて意思表示してね」
「あ、あの・・・」
顔が引き攣る。都はゆっくりとゼリーを握り潰した。
ぶじゅるぶじゅるぶじゅる。
尿道の中を異物が駆け抜けていく。奥の奥の奥まで。
奇妙な快楽。
射精の瞬間が巻き戻しされていく。
「はぁあッ!? はいッらないぃ!! も、もうっ、入らないよォッ!!」
尿道から固形物を排出するなんて、普通に生きていたら有り得ない出来事だ。尿路結石でもない限り。尿道内をゼリーがごりゅごりゅと削っていく。溢れ出ていく量を上回る、都が無理やり挿入するゼリー。思考回路が焼き切れる。都が尿道からゼリーの飲み口を引き抜くと、大量のゼリーと、潮と小便が混ざったものがびゅるびゅると飛び出ていった。それが凄く気持ち良い。中に、まだ入ってる。その感覚に気が狂いそうになる。
「さ、絞り出しましょうかね」
都は右手にローションを垂らして絡めると、俺の男根を握って、激しくしごきだす。
「おあッ!? あぁああああぁぁあああァあァアアア!!」
「うーん、良い絶叫・・・」
「イグゥ!! イギッ!? イッアァァァアァアアァァアッ!!」
ゼリーと共に精液が迸る。俺の意識は無くなりつつあった。
「ゼリー、全部出たかな?」
都はくちゅくちゅと音を立てて手でしごきながら亀頭をぱくっと咥え、ぢゅうぢゅうと吸いあげる。
「おッ・・・、おおッ・・・!」
「ん、ご馳走様。さて、美代。『限界だ』と思ったら、手を挙げてね」
「しん・・・じゃう・・・よお・・・」
鬼畜だ。
「死んでも私のものよ、美代。血も臓物も汚いものも一つ残らず全部食べて、私だけのものにするんだから」
都はじっと俺を見つめた。
「あら、嬉しいの?」
「うん・・・」
「笑った顔が一番可愛いわね、美代。さあ、二つ目、入れるわよ」
「あいしてるよぉ・・・」
結局、俺は、『都、愛してる』と繰り返す壊れた機械になってしまった。
ハードなプレイを終えたあと。
都に水分を沢山摂って排尿して、身体の中のゼリーを残らず出すように言われ、薬を渡される。一日経過するとゼリーも出なくなった。薬のおかげか身体に違和感も無い。
数日後。
「よう兄貴!!」
「おー、上機嫌だな」
淳蔵が雑誌から目を上げずに言う。少し遅れて直治もやってくる。
「よう弟よ!!」
「なんだ、上機嫌だな」
俺は仕事を中断した。
「都に意地悪されたか?」
淳蔵は雑誌から目を上げて、俺を見て嫌そうな顔をする。直治は苦い顔をしてシャツを引っ張った。
「『限界だと思ったら手を挙げて』ってヤツ。ああいうことしてくるの、堪らないよなあ」
「・・・俺、死ぬかと思ったんですけど」
「俺も殺されるかと思ったぞ・・・」
「あははっ。どこであんな知識仕入れてくるんだろうな?」
「俺達、何十年も都と一緒に居るのに、まだまだ開発が終わらないってどういうことだよ・・・」
「文明が発展すれば新しい発見もあるだろう。性に奔放な頭の良いアホがどんどん要らんことを思いついて実行していくんだよ」
直治の言っていることは至極真っ当なのに、馬鹿馬鹿し過ぎて愉快な笑いが苦笑にかわる。
「俺は『もう一回同じことする』って言われたら喜んで付き合うけど、お前らは嫌なの?」
淳蔵と直治は黙った。
「・・・ンなわけねーだろ」
ばさっと淳蔵が雑誌を広げ直す。
「馬鹿美代・・・」
直治は再びシャツを引っ張った。
「うーん、そろそろかな」
「そ、そろそろ・・・?」
都は冷蔵庫から、ゼリー飲料を取り出した。
「経口補水液のゼリーよ」
一つ開封し、俺の口に含ませる。ちゅう、と吸うと、熱くなった身体に冷たいゼリーが染み渡った。
「美味しい?」
「・・・あんまり」
「だよねえ」
都は新しいゼリーを軽く揉んでから開封すると、飲み口を俺の尿道にぐりぐりと挿し込んだ。
「ひぎッ!?」
「これ、淳蔵にやったら舌をべろべろ揺らして涎を垂れ流しながら笑うようになっちゃって、直治にやったら椅子を壊しかねない程ガクガク痙攣しながら獣みたいに喘いでたよ」
「な、なにそれ、怖いよ・・・。み、都、なにを・・・」
「美代、『限界だ』と思ったら、手を挙げて意思表示してね」
「えっ」
俺は椅子にギッチギチに縛られている。
「あ、あの、都、俺、手、挙げられない。挙げられないよ・・・?」
「そうね、縛られてるもんね。手、挙げられないね」
「う、うん。だから、あの、手、挙げられないよね?」
「うん。美代、『限界だ』と思ったら、手を挙げて意思表示してね」
「あ、あの・・・」
顔が引き攣る。都はゆっくりとゼリーを握り潰した。
ぶじゅるぶじゅるぶじゅる。
尿道の中を異物が駆け抜けていく。奥の奥の奥まで。
奇妙な快楽。
射精の瞬間が巻き戻しされていく。
「はぁあッ!? はいッらないぃ!! も、もうっ、入らないよォッ!!」
尿道から固形物を排出するなんて、普通に生きていたら有り得ない出来事だ。尿路結石でもない限り。尿道内をゼリーがごりゅごりゅと削っていく。溢れ出ていく量を上回る、都が無理やり挿入するゼリー。思考回路が焼き切れる。都が尿道からゼリーの飲み口を引き抜くと、大量のゼリーと、潮と小便が混ざったものがびゅるびゅると飛び出ていった。それが凄く気持ち良い。中に、まだ入ってる。その感覚に気が狂いそうになる。
「さ、絞り出しましょうかね」
都は右手にローションを垂らして絡めると、俺の男根を握って、激しくしごきだす。
「おあッ!? あぁああああぁぁあああァあァアアア!!」
「うーん、良い絶叫・・・」
「イグゥ!! イギッ!? イッアァァァアァアアァァアッ!!」
ゼリーと共に精液が迸る。俺の意識は無くなりつつあった。
「ゼリー、全部出たかな?」
都はくちゅくちゅと音を立てて手でしごきながら亀頭をぱくっと咥え、ぢゅうぢゅうと吸いあげる。
「おッ・・・、おおッ・・・!」
「ん、ご馳走様。さて、美代。『限界だ』と思ったら、手を挙げてね」
「しん・・・じゃう・・・よお・・・」
鬼畜だ。
「死んでも私のものよ、美代。血も臓物も汚いものも一つ残らず全部食べて、私だけのものにするんだから」
都はじっと俺を見つめた。
「あら、嬉しいの?」
「うん・・・」
「笑った顔が一番可愛いわね、美代。さあ、二つ目、入れるわよ」
「あいしてるよぉ・・・」
結局、俺は、『都、愛してる』と繰り返す壊れた機械になってしまった。
ハードなプレイを終えたあと。
都に水分を沢山摂って排尿して、身体の中のゼリーを残らず出すように言われ、薬を渡される。一日経過するとゼリーも出なくなった。薬のおかげか身体に違和感も無い。
数日後。
「よう兄貴!!」
「おー、上機嫌だな」
淳蔵が雑誌から目を上げずに言う。少し遅れて直治もやってくる。
「よう弟よ!!」
「なんだ、上機嫌だな」
俺は仕事を中断した。
「都に意地悪されたか?」
淳蔵は雑誌から目を上げて、俺を見て嫌そうな顔をする。直治は苦い顔をしてシャツを引っ張った。
「『限界だと思ったら手を挙げて』ってヤツ。ああいうことしてくるの、堪らないよなあ」
「・・・俺、死ぬかと思ったんですけど」
「俺も殺されるかと思ったぞ・・・」
「あははっ。どこであんな知識仕入れてくるんだろうな?」
「俺達、何十年も都と一緒に居るのに、まだまだ開発が終わらないってどういうことだよ・・・」
「文明が発展すれば新しい発見もあるだろう。性に奔放な頭の良いアホがどんどん要らんことを思いついて実行していくんだよ」
直治の言っていることは至極真っ当なのに、馬鹿馬鹿し過ぎて愉快な笑いが苦笑にかわる。
「俺は『もう一回同じことする』って言われたら喜んで付き合うけど、お前らは嫌なの?」
淳蔵と直治は黙った。
「・・・ンなわけねーだろ」
ばさっと淳蔵が雑誌を広げ直す。
「馬鹿美代・・・」
直治は再びシャツを引っ張った。