百五十四話 一人遊び

文字数 2,166文字

休憩時間に談話室に行ってソファーに座ると、美代が俺を見てにこりと笑った。


「なんだ?」

「都さ、俺達がオナニーするところ見たいんだって」

「は、え?」


俺は淳蔵を見た。淳蔵は渋い顔をして横に振る。


「お前ら、見せたのか?」

「見せるわけねーだろ・・・」

「俺は今度見せるけど、直治は?」

「ばッ、馬鹿か!」


ぱたぱたぱた。上機嫌な都の足音。


「なーおじさーん」

「うっ・・・」

「あそびましょ?」

「ちょ、ちょっと、待っててくれ・・・」

「はあい」


都は去っていった。


「淳蔵も見せてあげなよ」

「うっうるせー殺すぞ!」


俺は馬鹿共の会話を聞きながら談話室を出る。ちょっと迷って、自分の部屋に寄ってから都の部屋に行く。ノックせずに部屋に入って、鍵をかけた。


「あら? なにその紙袋」

「お、おもちゃだよ」

「え?」

「・・・オナニーするところ、見たいんじゃないのか?」

「・・・えっ!? 見せてくれるの??」

「そ、そうだよ!! 準備してくるから待ってろ!!」

「は、はい!」


トイレで『下準備』を済ませる。自分が馬鹿馬鹿しくて堪らなくなる。シャワーを済ませて寝室に行くと、都は濃い緑色の下着姿でベッドに腰掛けていた。


「ね、直治」

「なんだ?」

「ちょっとベッドに手をついて、腰を突き出して」

「なっ、なんでいちいち、そう・・・」

「なあに? 嫌ならいいよ?」


体温が上がるのがわかる。俺は深呼吸してからベッドに手をつくと、腰を突き出した。

ちゅく。

尻の穴に舌があてられる。ねろねろと舐め回されて、俺は歯を食い縛りながらシーツを握った。ぐぐう、と舌の先が尻の穴に強く宛がわれ、ちゅぽんっ、と勢い良く入ってきた。


「ああっ! あっ・・・!」


異物を排除しようと肉の壁が蠢いて穴が収縮を繰り返す。柔い肉の剣で裂かれて、縦横無尽に暴れ回る。


「や、やめて・・・く、ください・・・」


れるぅ、と舌が抜かれる。


「おっとおっと、美味しそうだったからついキスしちゃった」

「馬鹿野郎っ・・・」

「さ、オナニーするところ見せてよ」


都は椅子をベッドの前に持ってきて座る。俺は都と向かい合うようにベッドに乗って足を開き、紙袋からローションを取り出して指に絡め、尻の穴を拡げる。


「んっ、ん・・・」

「週に何回くらいオナニーしてるの?」

「・・・その日の、気分で」

「多い時は?」

「四回か、五回か・・・」

「フフッ、続けて」


都はじっくりと俺を視姦している。指でたっぷり解したあと、紙袋からバイブを取り出し、都に見えるように尻の穴に挿入する。


「ふううっ! んぐっ・・・!」


するり、と紙袋から紐を取り出すと、都が目を丸くした。


「なにそれ?」

「ストッパーバンド・・・」

「そんなえっちなもの使ってるの?」

「うぅ、うるさい!」

「あはっ」


バンドでバイブを固定する。俺は紙袋からリモコンを取り出して都に手渡した。


「は、はあ・・・。ボタン、『弱』『中』『強』と、『ランダム』がある・・・。い、一番、下のボタン、いつも、『ランダム』を押して、そのまま・・・。今日は、都が・・・」

「押していいの?」

「ま、まだ・・・」


バインダークリップを取り出し、右の乳首を挟む。


「くぅ! んんんっ!」


左の乳首を挟む。


「いっ、いぅ・・・」


指にローションを絡め、男根をしごく。


「あっ、あっ、ボ、ボタン」

「はあい」


カチ、といきなり『強』にされて、身体の奥底からびくんと跳ねあがる。


「あぁあっ!!」


つま先を立て、膝をついて座り、片手を後ろに回して体重を支える。都に、一番はしたない部分を晒している。奇妙な陶酔感。恥ずかしくて顔が真っ赤になって涙が出ているのに、もっともっと見てほしくて堪らない。


「もうっ! もうイく! イ、イッ・・・!」


精液が飛び出て、ベッドを濡らす。カチ、と都が『弱』を押した。俺は残りの精液を絞り出すため、指をキツく締めあげて上下に動かした。


「はあっ・・・はあっ・・・」

「すッごおい・・・。最高・・・」


カチ、バイブの振動が止まる。


「直治、ごめんね。虐めたくなっちゃった」

「えっ・・・」

「足を開いて仰向けに寝なさい」


言われた通りにすると、都は俺の両足を抱え込むようにして持ち上げ、妖しい笑いを喉から漏らすと、ぱくっと俺の男根を咥え、じゅじゅうと吸い上げた。


「うあっ!?」


抱えた俺の身体を強烈に揺らして、どちゅどちゅと音が鳴る程、俺の男根を喉の奥に叩きつける。カチ、と都がバイブのスイッチを入れた。ランダムな振動で快楽を上乗せしてくる。


「あぁ! あ! あああ! あ! あ! あ! あぁああ!」


気持ち良過ぎる、都の喉、頬の肉、舌、唇。


「いぎ!? イぐぅ!! いぃいぃ!!」


下品な水音が部屋に響く。


「すごッ、おおおぉお!! ああぁあああ!!」


ローション、都の唾液、胃液、俺の精液が混じったぬちゅぬちゅの液体。


「じぬっ!! いぎじぬっ!! いぃぃあああぁあああ!!」


ぢゅぼぼぼぼ、と音を鳴らして、都が口を放した。


「おが・・・じぐ・・・おがじぐなるぅ・・・」

「この館に正気の人間なんて居ないでしょ?」

「すいっち、すいっちとめてぇっ・・・」


カチ。


「あ・・・あぁ・・・ああ・・・」

「ちょっと無理させちゃったかな?」


カチ。


「んああっ! や、やめっ、」

「でもまだこれからだよね?」


都が再び咥え始める。そのあとは、快楽で脳みそが溶けて精液として飛び出たんじゃないかと思う程、虐められた。
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