ここまでのあらすじと、あらたな登場人物
文字数 2,293文字
1－ｔｕｎｅ
夏休みの午後。テニスサークル『４－ｔｕｎｅ』メンバーで大学二年生の松本哲人は、川田陸斗、ドーン（和戸駿）、横根瑞希とともに、台湾から帰ってきた桜井夏奈から大学へ呼びだされる。
彼女が持っていた古びた箱にある四玉が輝きだし、それぞれが光を浴びてしまう。
五人は現実社会と隣あう忌むべき世界へ紛れ込む。
1．５－ｔｕｎｅ
台湾からの女魔道士＝王思玲によると、五人は、龍の資質ある桜井の巻き添えで、四神獣のなり損ないとなった。台湾の老いた妖術士である楊偉天の仕業だ。
川田は玄武（狼）、ドーンは朱雀（カラス）、横根は白虎（猫）と化した。桜井は行方不明。
哲人はか弱い座敷わらし（幼児）となるが、お天狗さんの木札＝火伏の護符を手にしていた。それはいかなる災いをも跳ねかえす強力なものだった。
哲人だけが、仲間は四十八時間が過ぎれば人の心を失うことを知る。それを隠したまま横根と深夜のお寺に向かう。怨霊や楊偉天の式神である大ガラス＝流範を、野良猫であるフサフサの力も借りて撃退する。
コザクラインコと化した桜井とも合流を果たすが、彼女は残された時間がないことを仲間に暴露してしまう。
２－ｔｕｎｅ
翌朝、桜井や思玲のおかげで五人は心がひとつに戻る。
二手に分かれ流範を探す。哲人とドーンと桜井は、使いのカラス達の襲撃を受ける。一方の思玲達は劉範の返り討ちで、横根が致命傷を負ってしまう。
流範を追撃する川田と哲人とドーン。哲人は消滅する流範から浮かぶ人の魂を目撃する。
２．５－ｔｕｎｅ
雨上がりの午後。無力感ただよう哲人達は、再び大学へ移動する。現れたのは楊偉天の式神である大ガラスの一羽＝人の姿をした峻計であった。配下は鬼達と、スマホを持つ知恵ある小鬼。
峻計の黒羽扇に哲人の護符は歯が立たない。思玲が魔道具と引き換えに窮地を脱する。武器なき二人が向かうのは、西洋の使い魔が封じられた図書館の地下室だった。
フクロウの姿のロタマモ。コウモリの姿のサキトガ。峻計配下の鬼も乱入してきて絶望的戦いとなる。哲人は、横根を人に戻すことを条件に使い魔と契約を結び、彼自身の秘めた力により死地から脱する。
図書館をでた二人が見たのは、人の姿に戻った横根だった。
３－ｔｕｎｅ
夕焼けのなか、再び峻計達が現れる。哲人は四玉の箱を奪われる。人に戻った横根は、峻計により傀儡と化す。哲人は駅ビル屋上で再び死闘を繰り広げる。
黒羽扇の光により消滅しかけるが、横根の祈りにより復活する。桜井と峻計に立ち向かうところで、思玲の兄弟子である劉昇が登場する。彼の目的は、桜井を抹殺することだった。
川田が劉昇に敗れ、哲人の怒りが頂点に達する。護符を劉昇へ押しつける。
一連の結果、川田は子犬と化し、横根は記憶を残したままの人になる。
ツチカベを五人だけで撃退したのち、哲人は仲間と離れ、フサフサトと峻計を追う。
３．５－ｔｕｎｅ
峻計の奸計により、人の作りし力で瀕死になった哲人。劉昇により救われるが、彼は再戦を望んでいた。哲人は抵抗せずに敗れ、大学生の姿の異形になる。
月神の剣によりおのれの力を知った哲人は、仲間と合流するため夜の町を駆ける。
４－ｔｕｎｅ
深夜の公園。思玲はあらたな魔道具＝七葉扇をつくる。
楊偉天の配下の大ガラス＝竹林と焔暁を撃退するも、峻計がムカデと猩猩の異形と引き連れるが、小鬼の裏切りにより窮地を脱する。
だが桜井に青龍の兆候が現れる。六人は決着をつけるため楊偉天のもとへ向かう。
４．５－ｔｕｎｅ
最終決戦は陽炎のビルであった。ドーンは瀕死になり、使い魔達が解放され、楊偉天は不死身。峻計が死の間際にツチカベとともに劉昇の力を削ぐ。絶望的な状況で、哲人達は屋上を目指す。香港のドロシーと電話で言葉を交わす。
屋上でも激戦は続く。何度もよみがえる楊偉天。復活した大カラス。ついに劉昇が倒れ、護符が砕ける。
思玲を犠牲に四玉の箱を囲む五人。哲人は月神の剣で焔暁を倒すが、そこまでだった。
鏡を持つ楊偉天が現れ、すべてが終わろうとするなか、桜井がみずから龍となる。四玉の箱は哲人達を人に戻そうとする。使い魔達が横根を連れ去る。哲人はあがこうと異形の力が抜ける。
朝。荒れた屋上で目を覚ます。見知らぬ若者から子犬を渡される。ドーンもいた。何の記憶もない哲人は戦場をあとにする。
０－ｔｕｎｅ
記憶を残したままのドーンは、川田であった異形の子犬と、思玲であった少女とともに怯えて過ごす。
哲人は、横根が書き残した走り書きを判読し、夢物語が現実だったと知る。
忌むべき世界に再び向かうことを覚悟する。
＊＊＊
以下、あらたな登場人物。ネタバレ注意
ドロシー：香港魔道団の十八歳の女魔道士。本名は夏梓群
シノ：香港魔道団メンバー
ケビン：香港魔道団メンバー
アンディ：香港魔道団メンバー。シノの恋人
日向七実：川田の彼女
八千男：シノの式神。土蛸
灰風と斑風：アンディの式神。大鷹
沈桂栄：沈大姐。上海不夜会の頭領
露泥無：沈大姐の式神であるムジナ。別名ハラペコ
ガブロ：ケビンの式神。軍馬である嵒駿。
雅：アンディの式神。蒼き雌狼
張麗豪：楊偉天配下の魔道士
土壁：野良犬のツチカベが化した人の姿の異形
九郎：思玲の式神の大燕
松本壮信：哲人の弟
大蔵司京：影添大社の女陰陽士
台輔：大蔵司の式神。陸海豚
法董：張麗豪と組む破戒僧
風軍：ドロシーの祖父の式神。大鷲のひな。
折坂：影添大社に属する大和獣人
殲：沈大姐の式神。翼竜
無死：楊偉天の式神。巨大で不死身のハイイロクマムシ
貪：封印された邪悪な龍
藤川匠：三石の同窓生。桜井夏奈の知人
ゼ・カン・ユ：伝説の悪しき大魔導師
フロレ・エスタス：ゼ・カン・ユに従った雌龍
夏休みの午後。テニスサークル『４－ｔｕｎｅ』メンバーで大学二年生の松本哲人は、川田陸斗、ドーン（和戸駿）、横根瑞希とともに、台湾から帰ってきた桜井夏奈から大学へ呼びだされる。
彼女が持っていた古びた箱にある四玉が輝きだし、それぞれが光を浴びてしまう。
五人は現実社会と隣あう忌むべき世界へ紛れ込む。
1．５－ｔｕｎｅ
台湾からの女魔道士＝王思玲によると、五人は、龍の資質ある桜井の巻き添えで、四神獣のなり損ないとなった。台湾の老いた妖術士である楊偉天の仕業だ。
川田は玄武（狼）、ドーンは朱雀（カラス）、横根は白虎（猫）と化した。桜井は行方不明。
哲人はか弱い座敷わらし（幼児）となるが、お天狗さんの木札＝火伏の護符を手にしていた。それはいかなる災いをも跳ねかえす強力なものだった。
哲人だけが、仲間は四十八時間が過ぎれば人の心を失うことを知る。それを隠したまま横根と深夜のお寺に向かう。怨霊や楊偉天の式神である大ガラス＝流範を、野良猫であるフサフサの力も借りて撃退する。
コザクラインコと化した桜井とも合流を果たすが、彼女は残された時間がないことを仲間に暴露してしまう。
２－ｔｕｎｅ
翌朝、桜井や思玲のおかげで五人は心がひとつに戻る。
二手に分かれ流範を探す。哲人とドーンと桜井は、使いのカラス達の襲撃を受ける。一方の思玲達は劉範の返り討ちで、横根が致命傷を負ってしまう。
流範を追撃する川田と哲人とドーン。哲人は消滅する流範から浮かぶ人の魂を目撃する。
２．５－ｔｕｎｅ
雨上がりの午後。無力感ただよう哲人達は、再び大学へ移動する。現れたのは楊偉天の式神である大ガラスの一羽＝人の姿をした峻計であった。配下は鬼達と、スマホを持つ知恵ある小鬼。
峻計の黒羽扇に哲人の護符は歯が立たない。思玲が魔道具と引き換えに窮地を脱する。武器なき二人が向かうのは、西洋の使い魔が封じられた図書館の地下室だった。
フクロウの姿のロタマモ。コウモリの姿のサキトガ。峻計配下の鬼も乱入してきて絶望的戦いとなる。哲人は、横根を人に戻すことを条件に使い魔と契約を結び、彼自身の秘めた力により死地から脱する。
図書館をでた二人が見たのは、人の姿に戻った横根だった。
３－ｔｕｎｅ
夕焼けのなか、再び峻計達が現れる。哲人は四玉の箱を奪われる。人に戻った横根は、峻計により傀儡と化す。哲人は駅ビル屋上で再び死闘を繰り広げる。
黒羽扇の光により消滅しかけるが、横根の祈りにより復活する。桜井と峻計に立ち向かうところで、思玲の兄弟子である劉昇が登場する。彼の目的は、桜井を抹殺することだった。
川田が劉昇に敗れ、哲人の怒りが頂点に達する。護符を劉昇へ押しつける。
一連の結果、川田は子犬と化し、横根は記憶を残したままの人になる。
ツチカベを五人だけで撃退したのち、哲人は仲間と離れ、フサフサトと峻計を追う。
３．５－ｔｕｎｅ
峻計の奸計により、人の作りし力で瀕死になった哲人。劉昇により救われるが、彼は再戦を望んでいた。哲人は抵抗せずに敗れ、大学生の姿の異形になる。
月神の剣によりおのれの力を知った哲人は、仲間と合流するため夜の町を駆ける。
４－ｔｕｎｅ
深夜の公園。思玲はあらたな魔道具＝七葉扇をつくる。
楊偉天の配下の大ガラス＝竹林と焔暁を撃退するも、峻計がムカデと猩猩の異形と引き連れるが、小鬼の裏切りにより窮地を脱する。
だが桜井に青龍の兆候が現れる。六人は決着をつけるため楊偉天のもとへ向かう。
４．５－ｔｕｎｅ
最終決戦は陽炎のビルであった。ドーンは瀕死になり、使い魔達が解放され、楊偉天は不死身。峻計が死の間際にツチカベとともに劉昇の力を削ぐ。絶望的な状況で、哲人達は屋上を目指す。香港のドロシーと電話で言葉を交わす。
屋上でも激戦は続く。何度もよみがえる楊偉天。復活した大カラス。ついに劉昇が倒れ、護符が砕ける。
思玲を犠牲に四玉の箱を囲む五人。哲人は月神の剣で焔暁を倒すが、そこまでだった。
鏡を持つ楊偉天が現れ、すべてが終わろうとするなか、桜井がみずから龍となる。四玉の箱は哲人達を人に戻そうとする。使い魔達が横根を連れ去る。哲人はあがこうと異形の力が抜ける。
朝。荒れた屋上で目を覚ます。見知らぬ若者から子犬を渡される。ドーンもいた。何の記憶もない哲人は戦場をあとにする。
０－ｔｕｎｅ
記憶を残したままのドーンは、川田であった異形の子犬と、思玲であった少女とともに怯えて過ごす。
哲人は、横根が書き残した走り書きを判読し、夢物語が現実だったと知る。
忌むべき世界に再び向かうことを覚悟する。
＊＊＊
以下、あらたな登場人物。ネタバレ注意
ドロシー：香港魔道団の十八歳の女魔道士。本名は夏梓群
シノ：香港魔道団メンバー
ケビン：香港魔道団メンバー
アンディ：香港魔道団メンバー。シノの恋人
日向七実：川田の彼女
八千男：シノの式神。土蛸
灰風と斑風：アンディの式神。大鷹
沈桂栄：沈大姐。上海不夜会の頭領
露泥無：沈大姐の式神であるムジナ。別名ハラペコ
ガブロ：ケビンの式神。軍馬である嵒駿。
雅：アンディの式神。蒼き雌狼
張麗豪：楊偉天配下の魔道士
土壁：野良犬のツチカベが化した人の姿の異形
九郎：思玲の式神の大燕
松本壮信：哲人の弟
大蔵司京：影添大社の女陰陽士
台輔：大蔵司の式神。陸海豚
法董：張麗豪と組む破戒僧
風軍：ドロシーの祖父の式神。大鷲のひな。
折坂：影添大社に属する大和獣人
殲：沈大姐の式神。翼竜
無死：楊偉天の式神。巨大で不死身のハイイロクマムシ
貪：封印された邪悪な龍
藤川匠：三石の同窓生。桜井夏奈の知人
ゼ・カン・ユ：伝説の悪しき大魔導師
フロレ・エスタス：ゼ・カン・ユに従った雌龍
