ここまでのあらすじと、あらたな登場人物(2)

文字数 2,725文字

1-tune
八月中旬の残暑。記憶なきままの哲人は、香港魔道士の若手に見つかり、一員であるドロシーから散々にやられる。隻腕の大男や野良猫、川田の彼女とも出会う。
哲人とドーンは再び異形になる。少女である思玲、川田であったリクト、野良猫であったフサフサとともに忌むべき世界に向かう。
まず四人と子犬は、哲人の祖母が眠る大峠町をめざす。

1.5-tune
使いのカラス達の襲撃から逃れた哲人は、ドロシーとお天宮さんを目指す。
香港魔道団や楊偉天配下との乱戦。哲人は思玲とともに破邪の護符を手に入れるが、使い魔であるロタマモとサキトガが現れる。呪いの言葉により、多くの仲間が倒される。最強魔道士の沈桂栄の登場で、一連の争いはひと段落する。
青龍の玉に触れてすべての記憶がよみがえった哲人は、使い魔に捕らわれた横根を救うと決意する。

2-tune
屈強な魔道士のケビンに従い、哲人、リクト、フサフサ、露泥無は、式神の残党を倒しに向かう。
狼の異形である雅、楊偉天配下の妖術士である張麗豪と、人の姿になった野良犬である土壁に襲われる。人知れぬ山中での三つ巴。
哲人はより強くなるため、幼児の姿の座敷わらしになる。

2.5-tune
峻計に続き、ついに楊偉天が現れる。フサフサに傷を負わせた老いた妖術士へと怒りを燃やす哲人。その声が、桜井である青龍を呼ぶ。
二人は心を通わせかけるが、楊偉天により哲人は傷つけられる。

お天狗さんで目覚めると露泥無がいた。四玉の箱を開けるも、フサフサは魂となる。
青龍の光を残したまま人に戻った哲人は、合流した琥珀と九郎とともに故郷へ降りる。

3-tune
桜井の従妹である三石から藤川匠のことを聞き、シノからゼ・カン・ユのことを知る。
哲人は身をさらし敵を呼ぶために、琥珀とともに電車に乗る。襲撃してきたのはロタマモだった。
配下の獣人にすら勝てない哲人と琥珀。さらには流範までやってくる。救いの手を向けたのは、日本の陰陽士である大蔵司京であった。
哲人が見えないロタマモを捕らえ、とどめを刺す。使い魔が消えた場所に立っていたのは、姿が薄らいだ横根であった。

3.5-tune
異形を封印した大蔵司の車で、大峠を目指す哲人達。立ちふさがるのは、冥神の輪を持つ破戒僧の法董。圧倒されるが、琥珀により撃退する。
心臓を裂かれた哲人は、大蔵司の力と血のおかげで一命をとりとめ、横根と後部座席で寄り添いあう。

4-tune
お寺で仲間達と合流を果たすも、ドロシーに術を浴びてしまい、彼女から癒しを授かることになる。
二人きりのなかで、サキトガがドロシーへ心理攻撃を仕掛ける。哲人が身を張り、彼女は人である哲人も信じるようになる。
癒しにより痛覚がなくなった哲人。ドロシーは哲人にだけ、隠しもつ純度百の白銀弾を見せる。

4.1-tune
人のままの哲人。ドロシー。露泥無。祈りで透けた横根。発熱した少女の思玲。五人は山を目指す。
峻計が人々を傀儡にする。人恐怖症のドロシーは役に立たない。思玲が天空の護符で人々を解放する。
土壁と麗豪に合流されるが、痛みなき哲人はドロシーとともに対等以上に戦う。
合流した仲間とともに麗豪を捕らえ、峻計は思玲により顔に傷を負う。

4.2-tune
夜が近づく。哲人達は龍を呼ぶため山中を目指す。
思玲が身を挺して木霊を呼び、つけ狙う雅を式神にする。
哲人は巨大化したサキトガに襲われる。香港からやってきた風軍とともに戦う。別れたばかりのドロシーと再び出会い、ついに桜井である龍が現れる。
哲人は再び傷を負い、ドロシーの魂はサキトガに捕らわれる。
満身創痍の哲人は仲間と再び四玉の箱を開ける。彼は中学生の座敷わらしになり、横根は珊瑚の玉をさげた白猫に、リクトは狼になる。

4.3-tune
影添大社の獣人である折坂と会ったのち、哲人達は思玲と別れ、またも龍を探しに向かう。沈大姐の助けもあり、邪魔する獣人やサキトガを撃退する。
哲人は見覚えある滝に沈んだ独鈷杵をつかむ。武器をようやく手にする。

4.4-tune
空から藤川匠アジトを襲撃するが、そこには楊偉天もいた。
哲人と横根は、囚われたドーンとリクトを救いだすため戦う。再び現れた峻計が藤川匠を攻撃する。
混乱のなかで、捕まった哲人はドロシーの名を呼ぶ。彼女はサキトガを内より倒し復活する。

4.5-tune
ドロシーにより解放された哲人は、人の心のよみがえった桜井とともに不死身の異形を撃退する。
追い詰められた楊偉天により鏡の力は失せ、封印されていた龍が復活する。

4.6-tune
強力な力を持つ貪だが、哲人は横根やドロシーとともに互角の戦いをくり広げる。
だが哲人は峻計に空から落とされる。手放した剣は藤川匠のもとに戻り、大魔導師の力がよみがえる。
桜井である龍を瀕死にした藤川匠は、貪とともに去っていく。

4.7-tune
龍を人に戻しながら、哲人達は法董と麗豪達と戦う。ドロシーが深手を負う。
だが法董も峻計の雷術により地に落ちる。麗豪も思玲の式神達に倒される。
玉が怯えだし、ついに桜井と横根が人へ戻る。

4.8-tune
風軍に乗り東京へ向かうも、その手前で追ってきた峻計と土壁に襲撃される。四玉の箱が壊される。
一方的にやられるも、ドロシーが純度百の白銀を輝かす。強大な光に仲間さえも傷ついていく。哲人は震えながら彼女を倒す。

リクトは人の姿と化した。思玲は十代後半の姿になり、ドロシーに香港へ連行される。
異形のままの哲人。カラスのままのドーン。人の姿の異形である川田。記憶を残した人である横根。龍の記憶をなくした人の姿の桜井。
夏休みの学校で四玉の箱を囲んだ五人は東京へ戻る。

4.9-tune
誰も本来の姿にほど遠い。何も変わっていない。心は揺らいでいる。
哲人は戦い続けるために、香港へいくと心に決める。


 ***

以下、あらたな登場人物。ネタバレ要注意

キムハンソプ:韓国で隠遁する老いた魔道士。白虎の主
暴雪:白虎
イウンヒョク:キム老人の弟子
麻卦:影添大社執務室長
梁勲:ドロシーの祖父。十四時茶会の重鎮
周婆さん:老大大。香港魔道団の長老
六魄:魔道士達の成れの果て。魂なき存在
デニー:上海不夜会の参謀
桃子:影添大社の式神。モモン蛾
陳佳蘭:楊聡民の母
楊聡民:楊偉天の息子
王俊宏:王思玲の弟
唐:沈大姐の式神。庄内虹海月
無音:影添大社の禰宜
有能な飛び蛇:法董の式神だったが峻計に従う
黒乱:イウンヒョクの式神。子熊の異形
シズメ:西洋の異形。吸血鬼
イクワル:西洋の低級堕天使
ヅゥネ:コカトリスの矮小種。鶏子
ミーレ:ラオス出身の忌むべき資質ある娘

黄品雨:竹林と化せられた少女
祭凱志:楊偉天配下の魔道士
九尾狐:沈大姐の持つ珠に封じられた古の異形
サマー・ボラー・ブルート:龍の弟
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