第224話 ポルッカ戦!2

文字数 1,194文字


 ポルッカが現れた!
 バジリスク隊長A、Bが現れた!


 ああっ! お供がバジリスク隊長だ。しかも二体もぉー!

「ロラン。気をつけて。バジリスク隊長は石化攻撃してくるんだよ。HPが減ると尻尾を切って傷を治す上に、切った尻尾がバジリスクになるんだ。石化で防御されると、そのあいだ攻撃できないし」
「わかりました。じゃあ、さきにバジリスク隊長を一体ずつ倒しましょう。バランは僕とかーくんを守ってね」
「了解しました」

 戦闘開始だ。

 石化に耐性のない蘭さんと僕を、バランが守ってくれるなら、こっちに弱点はない。
 三村くんもかばうを使えたら、バランにダメージが集中しなくてすむんだけど。とりあえず、僕はバランが倒れないように、HPに気をくばっておこう。

「あっ、聞き耳が使えない……」

 そうだった。蘭さんは危険察知だったな。戦闘前に情報を得るんだった。
 ポルッカさんの行動パターンが読めないなぁ。いざ使えないといつも思うんだけど、聞き耳って優秀な技だ。
 しょうがないので、とにかくバジリスク隊長を減らしていこう。

 まずは薔薇発動!
 蘭さんがビックリした。

「えっ? 今のなんですか?」
「バランの得意技だよ。装備品の効果で、毎ターンの始まりに発動するんだ」
「スゴイですね。ねえ、おばあさんが目をくらましてますよ?」
「あっ、敵に目くらましをかけることもあるんだ。効いたんだね」

 バジリスク隊長は前の戦いのときも目くらましにならなかったから、耐性があるのかもしれない。
 よし。ポルッカさんの攻撃を封じたぞ。

 薔薇のおかげで『みんな、もっとがんばろ〜』の効果がついたので、蘭さんは呪文を使わなかった。いきなり、四連続攻撃だ!

 ビシッ、ビシッ、ビシッ、ビシッとドラゴンテイルが舞い、バジリスクAを叩く。バジリスクAのHPが500以上けずれた。でも、コイツらの最大HPは999だよね。あと400も残ってる。これはマズイなぁ。

「ちょっと待って。さっきも言ったけど、バジリスク隊長はHPが減ると尻尾を切るんだ。そしたら、戦闘がやりなおしになるのと同じだからさ。1ターンで倒せないときは、次のターンまで残しといたほうがいいよ。さっき玄関前の戦いで、残りHPが200以下になったら、バジリスク隊長は尻尾を切った。バランは守るをするから、今のターン攻撃できない。僕とシャケの攻撃で400はギリギリだと思うんだ」
「わかりました。じゃあ、かーくんとシャケはバジリスク隊長Bを攻撃して」
「うん」

 バランは二回行動できる。僕と蘭さんに“守る”を使った。

 僕と三村くんの攻撃!
 思ったとおり、二人あわせても400に達しない。僕がクリティカルと装備品魔法で280行ったけど、三村くんの攻撃は80ダメージだ。
 バジリスク隊長Aを狙ってたら、あと40ほどHPが残って、尻尾切られてるとこだった。

 よしよし。経験が活かされてるぞ。
 今度こそ楽勝かな?
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登場人物紹介

東堂薫(僕)

ニックネームは、かーくん。

アパレルショップで働くゆるキャラ的人間。

「なかの人、しまねっこだよね?」とリアルで言われたことがある。

東堂猛(兄)

顔よし、頭よし、武芸も達人。

でも、今回の話では何やら妙な動きをしている。

九重蘭(ここのえらん)

同居している友人……なのだが、こっちの世界では女の子?

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