第24話 またまた地下、抜け道
文字数 1,403文字
ああ、暗い。
また地下道かぁ。
いやんなっちゃうなぁ。
でも、ある意味、安心なのは拾える小銭の額だ。扉のなかへ入ってから、一度に拾える額がいっきに下がった。さっきまで四万、五万もザラだったのに、急に千円に逆戻りなんだもんな。まあ、千円だってスゴイんだけどね。
「わあっ、もう五十万たまってるぅ。僕の月給より多いよ。毎日八時間フルタイムで働いた月給より数倍多いよ? 天国だ。ここは天国だぁ」
「かーくんさん。そんなにお金に困ってるんですね……」
「困ってはないけど、お金は好き。貯金が趣味なんだ」
「かーくん。商売人にむいとるんやないか?」
「かもねぇ。へへへ。たまる。たまる」
とか夢中になってたら、モンスターが現れた。ぽよぽよとスライムとメラりんだ。メラりんは初めてのご対面。炎の形のエレメンタル系モンスター。
チャチャチャン、チャチャチャン、チャン!
あっ、戦闘開始だ。
一番素早いのは、やっぱり僕らのなかでレベル高い蘭さんね。
ちなみに、今までは蘭さんのパラメータ見れなかったんだけど、今は見れた。HP132、MP55、力40、体力25、知力55、素早さ92、器用さ66、幸運72。
なんだこりゃ? えらく後半にかたよった、この数値。素早さと器用さと幸運が高い。これって盗賊むきなんじゃ? 盗賊むきの勇者……。
マジックは——
元気になれヽ(*´∀`)
燃えろ〜(^_^*)
みんな、がんばろ〜o(^o^)o
得意技は、危険察知と冷たい視線、魅了(100%)と甘える、か。勇者とは思えないなぁ。これも現実の得意技そのものの気がする。
てか、魅了(100%)?
100%ですか?
それって必ず成功するって意味じゃない?
あっ、とりあえず戦わなくちゃ。
*
あらためて戦闘開始!
こっちが先制なんで、ちゃんと待っててくれるモンスターたち。賢いぞ。
まずは素早さナンバーワンの蘭さんの攻撃。
ん? 蘭さんの持ってるの……鞭 じゃないですか? うん。何度、見直しても、やっぱりムチ。
なんで? クローゼットに剣、隠してたじゃん。勇者でしょ? なんで鞭? ふつう剣でしょ?
蘭さんの攻撃!
ぽよぽよに80のダメージをあたえた。
ぽよぽよが倒れた。
「蘭さん、強い」
「この抜け道は何度も一人で冒険しましたから」
「ああ」
「それに、武器がかなりいいんですよ。ドラゴンテイルですから。お金で買えるムチとしては最高級です。父上に甘えて買ってもらいました」
ん。得意技の“甘える”ね。使い道はソレね。
僕はちょっと頭のなかで想像してみた。
「ねえ、パパ。ドラゴンテイル買って。買って。買って。ねえ、パパ。らんらんのお願い」
「ははは。またかい? らんらん。この前も竜の剣、買ってやったばっかりじゃないか」
「だって、だって、剣も好きだけど、鞭はもっと好きなんだもん。おねが〜い。ね? パパ」
「しょうがないなぁ。よしよし。買ってやろう」
キャバクラじゃないか!
僕がそんな妄想をはびこらしてるうちに、三村くんがブーメランを投げた。先頭のぽよぽよが倒れてるんで、スライムに直撃。スライムが倒れた。
みんな、強いなぁ。
ん? でも、一匹残ってるぞ。
メラりんだ。
ブーメランはグループに関係なく敵全体に攻撃できる優れもの。三村くんの攻撃をかわしたのか。
「かーくんさんの番ですよ。メラりんを倒してください」
「う、うん」
僕は銅の剣をにぎりなおした。
また地下道かぁ。
いやんなっちゃうなぁ。
でも、ある意味、安心なのは拾える小銭の額だ。扉のなかへ入ってから、一度に拾える額がいっきに下がった。さっきまで四万、五万もザラだったのに、急に千円に逆戻りなんだもんな。まあ、千円だってスゴイんだけどね。
「わあっ、もう五十万たまってるぅ。僕の月給より多いよ。毎日八時間フルタイムで働いた月給より数倍多いよ? 天国だ。ここは天国だぁ」
「かーくんさん。そんなにお金に困ってるんですね……」
「困ってはないけど、お金は好き。貯金が趣味なんだ」
「かーくん。商売人にむいとるんやないか?」
「かもねぇ。へへへ。たまる。たまる」
とか夢中になってたら、モンスターが現れた。ぽよぽよとスライムとメラりんだ。メラりんは初めてのご対面。炎の形のエレメンタル系モンスター。
チャチャチャン、チャチャチャン、チャン!
あっ、戦闘開始だ。
一番素早いのは、やっぱり僕らのなかでレベル高い蘭さんね。
ちなみに、今までは蘭さんのパラメータ見れなかったんだけど、今は見れた。HP132、MP55、力40、体力25、知力55、素早さ92、器用さ66、幸運72。
なんだこりゃ? えらく後半にかたよった、この数値。素早さと器用さと幸運が高い。これって盗賊むきなんじゃ? 盗賊むきの勇者……。
マジックは——
元気になれヽ(*´∀`)
燃えろ〜(^_^*)
みんな、がんばろ〜o(^o^)o
得意技は、危険察知と冷たい視線、魅了(100%)と甘える、か。勇者とは思えないなぁ。これも現実の得意技そのものの気がする。
てか、魅了(100%)?
100%ですか?
それって必ず成功するって意味じゃない?
あっ、とりあえず戦わなくちゃ。
*
あらためて戦闘開始!
こっちが先制なんで、ちゃんと待っててくれるモンスターたち。賢いぞ。
まずは素早さナンバーワンの蘭さんの攻撃。
ん? 蘭さんの持ってるの……
なんで? クローゼットに剣、隠してたじゃん。勇者でしょ? なんで鞭? ふつう剣でしょ?
蘭さんの攻撃!
ぽよぽよに80のダメージをあたえた。
ぽよぽよが倒れた。
「蘭さん、強い」
「この抜け道は何度も一人で冒険しましたから」
「ああ」
「それに、武器がかなりいいんですよ。ドラゴンテイルですから。お金で買えるムチとしては最高級です。父上に甘えて買ってもらいました」
ん。得意技の“甘える”ね。使い道はソレね。
僕はちょっと頭のなかで想像してみた。
「ねえ、パパ。ドラゴンテイル買って。買って。買って。ねえ、パパ。らんらんのお願い」
「ははは。またかい? らんらん。この前も竜の剣、買ってやったばっかりじゃないか」
「だって、だって、剣も好きだけど、鞭はもっと好きなんだもん。おねが〜い。ね? パパ」
「しょうがないなぁ。よしよし。買ってやろう」
キャバクラじゃないか!
僕がそんな妄想をはびこらしてるうちに、三村くんがブーメランを投げた。先頭のぽよぽよが倒れてるんで、スライムに直撃。スライムが倒れた。
みんな、強いなぁ。
ん? でも、一匹残ってるぞ。
メラりんだ。
ブーメランはグループに関係なく敵全体に攻撃できる優れもの。三村くんの攻撃をかわしたのか。
「かーくんさんの番ですよ。メラりんを倒してください」
「う、うん」
僕は銅の剣をにぎりなおした。