第124話+  魚市場なみの魚率

文字数 869文字


 ぽよちゃんの攻撃!
 テッポオに百のダメージ。
 テッポオを倒した。

 よかった。自爆魚。瞬殺!
 あとは火力の強いウツボンの攻撃さえ封じれば楽勝だ。

 続いての攻撃はアンドーくん。
 魔法使いなのに短剣と杖の両手持ち。
 アンドーくんはアサシンのマスターボーナススキルで、二刀流と軽鎧装備が職業にかかわらず可能だ。
 短剣でウツボンに切りつける。
 これもアサシンの職業スキルで、トドメが発動。急所をついて一撃でやっつける技で、ターゲットの残りHPが少ないほど発生率が高い。残りHPが最大HPの10%を切れば、まず確実。力技のきく魔法使いって、えげつないなぁ。

 いいぞ。これで、ヒトヒトと海スライムだけだ。

 三村くんは鉄のブーメランをなげた。
 あっ、まだ三村くんには鋼鉄のブーメランを買ってあげてなかったな。

「シャケ。戦士になったから、剣を装備したほうがいいね。鋼鉄の剣なら、そこそこ攻撃力もあるし、街に帰ったら買いかえようか」
「かーくんのプレゼントなら喜んでもらうで?」

 ちゃ……ちゃっかりしてる。

「うん。いいよ。プレゼントする」

 そのほうがパーティーが強くなるんなら、鋼鉄の剣くらい安いもんだ。

「じゃあ、僕の攻撃ね。ヒトヒトは全体攻撃してくるから、ヒトヒト倒すね?」
「ええで」

 ヒトヒトめがけて突進!
 破魔の剣をふりおろす。
 ああっ、ヒトデのお刺身にぃー!
 ちょ、ちょっと残酷……。

 クリティカルにはならなかったけど、ブーメランのダメージもあったので、ヒトヒトは倒れた。

 残るは海スライムのみ。
 いつも、このくらいまでは簡単なんだよな。なぜか、そのあとピンチになるんだけど。僕らのステータスなら、そんなに危機におちいるなんてこと、本来ならないはずなんだけど……。

 今度はふつうに倒せるよね?
 不安な気持ちで、海スライムを見つめる。


 海スライムの攻撃!
 海スライムは溶けるを使った。


 ん? 溶ける?
 あ、あれ? 消えた?
 海スライムが消えたーッ?
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登場人物紹介

東堂薫(僕)

ニックネームは、かーくん。

アパレルショップで働くゆるキャラ的人間。

「なかの人、しまねっこだよね?」とリアルで言われたことがある。

東堂猛(兄)

顔よし、頭よし、武芸も達人。

でも、今回の話では何やら妙な動きをしている。

九重蘭(ここのえらん)

同居している友人……なのだが、こっちの世界では女の子?

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