034 お人好しのバラッド ‐1st part‐
文字数 1,416文字
女難(?)にしてもだ。
ま、ほかに言い表せそうにないから、そう言うことにしておいて、その辺についても何もヴィーに始まったことじゃあない。
まぁヴィーみたいな奴を女子とは思っちゃいないんで、女難に入れるには語弊があるんだけれど……。
確かにそれも、部活が終われば、オレだけプライヴェートな講習やらレッスンといった予定が何もない、スキマだらけだったというのが原因なのは間違いないよなぁ。
それで、校外で独りバスケの練習を続けていたところを、他校の小グループから何げに声をかけられるってのが、お決まりのパターン。
それがまた女子だけでなく、男子も交じっているグループなもんだから、ついつい油断しちまうんだ。
って言うか、そっくり同じ目に何度も遭うなんてこと、まず予測しないし、確信することなんてできないのがフツウじゃないだろか?
なのに毎度、とっつきは愛想好くなんだか親切にしてくれて、いつの間にか彼女たちが所属するバスケ仲間の一員にされ、いつの間にかバスケより遊びが活動の中心となって、いつの間にか誰かのカレシあつかいされちまう。
はっきりとコクっていただければ確りと、そんな自信や余裕なんて御座いませんっ、とお断り申しあげることができるのに、外堀を埋めるみたく周囲へ強烈にアピールするばかりで、オレには軽く
でも誰だって、カラオケとかボウリングとか、優待割引でテーマパークとか、新発売のバッシュやNBAグッズを見にショップ巡りをするだとか、みんなでワイワイ行くくらいならチョットつき合うのは当然じゃないのか?
オレだって、何も見境なく人を避ける偏屈者とは違うんだ。大人数で勢いに任せて盛りあがるのは、それはそれで愉しいから、お声がかかれば喜んで参加させていただく。
けれど徐徐に人数が減っていって、三箇月もすると、なんだかオレだけ群れからはぐれつつあるようなカンジがしてくる。
そして、それまで群れの連絡係だと思っていたコが、完全にカノジョ気取りでオレの世話を焼きだすもんだからビックリしちゃう。
始末が悪いことに、そんな奇特なコに限って、申しわけないけれど概括 としてオレの許容範囲外なんだ。
絶対に好きになれない、許せない気性があるときている、それも見紛うことなき前面に。
無論、そのコに素っ気ない態度をとろうものなら、男と女じゃ男が悪い、というのが浮世の習い。
仲間連中は、オレを極悪人のごとく冷かしておもしろがりやがる。
仄かに好意をもっていた別のコにまで説教されちまう。
当のカノジョ気取りも変わり身が素速く、オレを親の仇みたいに、誰彼かまわずコキおろし廻ってくれる始末だ。
女難と言っても、もうモテるとか身から出たサビとか、ありがちな話じゃ全くないし、イジメとも言いたくないけれど、みんなここぞとばかりに陰陰滅滅とした負の感情を、オレへ吐き捨ててスッキリしようとしてくれる。
恰も、オレを仲間に引き込んだのは端からそれが狙いだったみたいに。
遊びの誘いもそれっきり、以降はとんとなくなる。
関心をもってくれる者がいないってのも、かなりミジメなものだけれど、妙な興味だけで玩 ばれるのもまたツラい。
だから初等課程の四年から中高課程の五年まで、バスケ部という形骸にすぎない活動を、最初から最後まで続けられたとも考えられる。
ま、ほかに言い表せそうにないから、そう言うことにしておいて、その辺についても何もヴィーに始まったことじゃあない。
まぁヴィーみたいな奴を女子とは思っちゃいないんで、女難に入れるには語弊があるんだけれど……。
確かにそれも、部活が終われば、オレだけプライヴェートな講習やらレッスンといった予定が何もない、スキマだらけだったというのが原因なのは間違いないよなぁ。
それで、校外で独りバスケの練習を続けていたところを、他校の小グループから何げに声をかけられるってのが、お決まりのパターン。
それがまた女子だけでなく、男子も交じっているグループなもんだから、ついつい油断しちまうんだ。
って言うか、そっくり同じ目に何度も遭うなんてこと、まず予測しないし、確信することなんてできないのがフツウじゃないだろか?
なのに毎度、とっつきは愛想好くなんだか親切にしてくれて、いつの間にか彼女たちが所属するバスケ仲間の一員にされ、いつの間にかバスケより遊びが活動の中心となって、いつの間にか誰かのカレシあつかいされちまう。
はっきりとコクっていただければ確りと、そんな自信や余裕なんて御座いませんっ、とお断り申しあげることができるのに、外堀を埋めるみたく周囲へ強烈にアピールするばかりで、オレには軽く
チョットつき合ってよ~
としか言わないもんだから、曖昧な関係のままズルズル深みへと嵌まっていくハメになる。でも誰だって、カラオケとかボウリングとか、優待割引でテーマパークとか、新発売のバッシュやNBAグッズを見にショップ巡りをするだとか、みんなでワイワイ行くくらいならチョットつき合うのは当然じゃないのか?
オレだって、何も見境なく人を避ける偏屈者とは違うんだ。大人数で勢いに任せて盛りあがるのは、それはそれで愉しいから、お声がかかれば喜んで参加させていただく。
けれど徐徐に人数が減っていって、三箇月もすると、なんだかオレだけ群れからはぐれつつあるようなカンジがしてくる。
そして、それまで群れの連絡係だと思っていたコが、完全にカノジョ気取りでオレの世話を焼きだすもんだからビックリしちゃう。
始末が悪いことに、そんな奇特なコに限って、申しわけないけれど
絶対に好きになれない、許せない気性があるときている、それも見紛うことなき前面に。
無論、そのコに素っ気ない態度をとろうものなら、男と女じゃ男が悪い、というのが浮世の習い。
仲間連中は、オレを極悪人のごとく冷かしておもしろがりやがる。
仄かに好意をもっていた別のコにまで説教されちまう。
当のカノジョ気取りも変わり身が素速く、オレを親の仇みたいに、誰彼かまわずコキおろし廻ってくれる始末だ。
女難と言っても、もうモテるとか身から出たサビとか、ありがちな話じゃ全くないし、イジメとも言いたくないけれど、みんなここぞとばかりに陰陰滅滅とした負の感情を、オレへ吐き捨ててスッキリしようとしてくれる。
恰も、オレを仲間に引き込んだのは端からそれが狙いだったみたいに。
遊びの誘いもそれっきり、以降はとんとなくなる。
関心をもってくれる者がいないってのも、かなりミジメなものだけれど、妙な興味だけで
だから初等課程の四年から中高課程の五年まで、バスケ部という形骸にすぎない活動を、最初から最後まで続けられたとも考えられる。