ユニット窓
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153系も155系もみなそうなのに、なぜ113系(111系含む)は、側面にユニット窓を採用しなかったのだろう。
もちろんこれは113系初期車の話で、後期車はユニット窓がつく。
113系初期車がなぜユニット窓を採用しなかったのかというと、これはもう、
「401系がユニット窓を採用しなかったから」
につきる。
いや冗談じゃなく、113系は401系の直流バージョンだからね。
それにしても製造時期から見て、113系にユニット窓を採用しない理由はなさそうに思えるのに。
同じように、どうしてユニット窓を採用しなかったのだろうと思える車両にキハ58があるが、これはきっと
「ユニット窓は重量がかさむ」
のが理由だろうと個人的には思っている。
だがこの理由も、電車には、あてはめづらい。なぜならキハと違って、電車は少々の重量増など気にしないから。
ではなぜ?
ここでまた想像だが、113系は、153系や155系と違って普通列車用で、平日の朝と夕には通勤輸送があり、車内は猛烈に混雑する。(※)
当時の車両は非冷房が当たり前だったから、そういう普通列車の夏季の通勤輸送を考えてみよう。
車内はギュウギュウづめ。暑くてたまらないから窓を開けたい。それも、少しでも大きく開きたい。
この時に、ユニット窓では困るんですわ。
通常の窓なら、ガバッと全開可能。
だけどユニット窓は半分しか開かないからね。
下半分を開けるか、上半分を開けるかのどちらか。窓全開なんてできない。
それが理由で、113系にはユニット窓を採用しなかったのかも。
ではなぜ、113系後期型にはユニット窓を採用したのか。
その理由も簡単。時代はすでに冷房車が当たり前にありつつあったから。
と個人的には思うのですが。
(※)
油断してドアから遠い場所に乗っていると、降りたい駅で降りられないという現象が起こったほど。同じことは、153系時代の新快速でも頻発したように思う。