自由形

文字数 619文字


 Nゲージファンの方々には信じられないことかもしれないが、40年前のHOゲージといっても、子供が購入する場合、まずC62とかEF65といったものがそのまま買えるわけではない。
 プラスティック製ではなくて、しんちゅう板をハンダ付けして組み立てた模型であるから、値段はちょっと子供では手が出ないほどのものになる。
 しかしメーカーの方もそこは考えてあり、子供のサイフにも合う廉価版が用意されていた。
 それが「フリー」とか「自由形」といった車両たちで、なぜか当時はまだ「ショーティー」と呼びはしなかったと思う。
 EF58であれば、少し短くしてED58。
 それをさらに短くして、EB58というのもあった。
 EDもEBも、先輪はない。
 EH10の自由形なら、EB10(※)。
 そのほかEB65や、どうやらED45を短縮化したらしいEB45というデッキつきロコまで存在した。
 客車は客車でちゃんと用意があり、ED58がけん引する用の、20系の少し短いやつ。
 EB58用としては、さらに短い2軸の20系客車まであった。
 だから、

EB58 + 2軸のナハネ + 2軸のナハネフ

 というのは、あの頃のレイアウトでは当たり前の風景ではあったわけ(※※)。
 それでもEB58で、価格は2000円ほどもしました。



(※)
実在する凸型機と同じ番号になってしまうが、不思議と混同することはなかった。

(※※)
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