5000両

文字数 407文字


 私がまだ子供だった頃、小中学生向けの鉄道書にはみな書いてあったことがある。

「国鉄は、保有する気動車の数が、ついに5000両を越えました」

 SLの廃止が進んだことの裏返しだろうけど、キハもキロも、キロハもキハユニも全部含めて5000両ということ。
 この数字が大きいのか小さいのか、ピンと来ないが、とにかくそういうこと。
 くわしく言えば、キハ10系から20系、35系とずっと行って、恐らく181系あたりが当時の最新鋭。
 まだキハ65は存在していなかったと思う。
 つまりあの時期の国鉄は、DMH17がなければ夜も日も明けなかったということ。
 念のために申し添えておきますが、
(キハ181系や試作車を除き、かつシリンダーの縦横の違いを無視すれば)
キハ10からキハ82まで、みんな全部同じエンジンをつけてたわけだからね。
 台車は、DT19かDT22か、DT31の三種。
 考えてみれば、ものすごい標準化を進めての5000両。

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