ボンネット

文字数 637文字

 国鉄のはほとんどが箱型車体だけれど、私鉄向けには、凸型のボディをした小さめの電気機関車がある。
 まるでDD13みたいに中央部に運転台があって、その前後にはボンネット。
 ただし本物のDD13のように小さな運転台ではなく、前後にもっと長い運転台のものもあり、今回はこれが主役。
 若いころからそういう凸型機を見るたび、私には疑問があった。
「あのボンネットの中には、いったい何が入っているのだろう」
 それを確かめる機会は、ある車庫を見学した時に訪れた。
 そして驚いた。なんと広いボンネットの内部はほとんどスカスカで、入っているのはただ2つ、コンプレッサーと電動発電機だけ。
 これらが前後のボンネットの中に1つずつ鎮座している。本当にそれだけ。

 電気機関車を走らせるにはどういう機器が必要かというと、これは国鉄でも私鉄でも同じで、ただ私鉄機は機器のサイズが小さかったりする。
・パンタグラフ
・制御器
・抵抗器
・空気圧縮機
・電動発電機
・モーター
 と、たったこれだけ。実のところ、事情は機関車でも電車でも全く変わらない。
 私が見学した機関車は中央部の運転台が大きく、制御器はその中に収めることができた。
 抵抗器はというと、電車のように床下にぶら下がっていてほしいところだが、台枠の中に入っているということだった。残念ながら、しゃがんでのぞき込んだ記憶まではない。
 モーターは台車の内部にツリカケ式で取り付けてある。
 とくれば、ボンネットに入れるべきものは上記の二つしか残らない、というわけ。
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