70系

文字数 731文字


 関西に住んでいると、70系電車はどうしても縁遠い存在になってしまう。
 なぜって、大阪緩行線の茶坊主なんて、若すぎて見たことがないし、存在時期が重なる70系と言えば、せいぜい阪和線ぐらいだけど、神戸からは遠く、特に出かけてゆく用事もなかった。
 だから私が唯一70系に乗車したのは、広島県内の福塩線ということになる。
 塗色はもちろんスカ色だったが、飯田線の80系と同じように、

クハ ・ モハ ・ モハ ・ クハ

 で、最低編成両数(こんな言葉は存在しないかも)が4両なので、日中などはガラガラで走っていたように思う。
 考えてみれば国鉄時代の関西では、阪和線を除けば、70系どころか、スカ色の車両さえ見かけることはほとんどなかった。

 ウィキペディアに面白いことが書いてあった。
 上記にもあるけれど、クハ76のうち、大阪緩行線向けに茶色一色に塗られたやつは『茶坊主』と呼ばれていた。
 70系ではなくて、親戚の80系だけれど、大糸線の水色一色のクモニ83には『海坊主』とあだ名がついていたことは、よくご存知であろう。
 福塩線では、70系がやってくる前には、51系や41系が走っていたが、その塗色に特徴があって…。
 ブドウ2号ではなく、青一色でした。
 それも客車や電気機関車の青ではなくて、どういうわけか、

『新幹線ブルー(0系新幹線の色)』

 でありました。
 そこへある日70系がやって来たのでありますが、この70系も当初は、41系や51系たちと同じように青一色に塗り替えるつもりであったとか。
 どういう理由でか、そういう塗り替えは実際には行われなかったけれど、もしも行われていたら、クハ76には新しいあだ名が追加されていただろうにと、ちょっと残念な気がする。

『青坊主』とか?

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