オハ61
文字数 475文字
他の車両と違い、オハ61の図面には、全長が2種類記入されていることがある。
20056ミリ あるいは 20018ミリとね。
なぜか?
車体に長短の2種類があるのか?
お待たせせずに答えを書いてしまうと、これは連結器の違いによる。
オハ61はもともと古い木造客車の改造車だから、フレームや台車、連結器などは、元の車両の物を流用している。
大正14年に国鉄は、連結器をネジ式から自動連結器へと総とっかえしたが、何万両か知らないが、とにかくものすごい数の自動連結器が必要になったはず。
国産だけではとてもすべてをまかなえず、輸入もされた。
だから古い客車にはそういった古い輸入連結器の付いた連中もおり、それがオハ61の種車になった。
だからオハ61には全長の違う2種類が生まれた。と言っても数センチの違いだが、要するに連結器メーカーによる差。
シャロン社製とアライアンス社製があったそうな。
だが図面を見て気が付くのは、普通の国産連結器の場合の全長が記入されていないことで、もしかしたらオハ61には、普通の国産連結器を備えたものは1両もいなかったのかも。