EF58の謎

文字数 654文字

EF58が初期はデッキ付きの姿だったことは、よくご存知であろう。
 その後、昭和28年から32年にかけて、車体をデッキなしの物に乗せ換え、それで不要になった旧車体は玉突き的にEF13に乗せられたが、それはまた別のお話。

 要するにそれまでのEF58は、EF15の鼻を長くしたような顔をしていたわけである。

 一方、戦争が激しくなって休止していた特急ツバメが、「平和」と名を変えて復活したのが、昭和24年。

 昭和25年には「平和」は「ツバメ」へと変わるが、ここで不思議なことに気が付いた。

「デッキ付きのEF58が『平和』や『ツバメ』をけん引している写真を、なぜ私は一度も見たことがないのだろう?」

 本当に一度も見たことがないような気がする。

 昭和9年以降、運転休止までは東京・沼津間が電気機関車のけん引だったそうで、戦後は電化の進捗に合わせて電気機関車区間が西進していったと見るのが自然だろうに。

 この疑問の答えとしてありそうなのは、

・ただ私が見ていないだけで、デッキ付きがツバメを引いている写真など、この世に山ほど存在する。

・デッキなしEF58の陰に隠れ、デッキ付きは被写体としては敬遠された。当時の写真フィルムは貴重品であった。

・そもそもデッキ付きは特急をけん引したことがなく、昭和28年にデッキなしEF58が出現するまでは、全線が蒸気けん引であった。

 さて正解はどれ?


(2022年9月追記)
ある方に教えていただきました。
デッキ付きEF58が「はと」をけん引している写真が存在するそうです。
ありがとうございます。
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