キハ23

文字数 466文字

 特急用を除く国鉄のキハで最初に曲面ガラスを採用したのは、キハ23だと思う。
 しかしその裏には、下記のようなドラマが存在したかもしれない。
 平面ガラスと違って、曲面ガラスは非常に高価なのだそうだ。
 キハ23を新設計するとき、こんな会話がされたかもしれない。

「だめだだめだ、曲面ガラスなんて高価なもの、一般用キハには使えん。贅沢だ」

「だって、かっこよくなるのに…」

「普通列車に格好は関係ない。キハ82じゃないんだから」

「じゃあせめて、他形式と共通部品の曲面ガラスを使わせてください。それならいいでしょ?」

「なんと共通なんだい?」

「だから、クハ111の曲面ガラスと同一のガラスを使いますからあ」

 と、ここまで書いたところで形式図を見ると、どうも後退角が違って見える。
 キハ23とクハ111の曲面ガラスは共通品ではなさそうだ。
 ということは、キハ23の曲面ガラスは、キハ23のためにわざわざ作られたパーツのようだ。
 そのかわり寸法面から見て、キハ58(パノラミック)や、キハ47とは共通部品のようだから、とっくに元は取っているでしょうよ。
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