台車

文字数 852文字


 鉄道模型、特にHOゲージの場合、車両の台車とは、形が似てさえいればよく、ある意味、あまりこだわりはないともいえる。
 だから模型界では、例えば TR23 と DT12 は、ほぼ同じとみなされている。
(実物では、車軸が短軸/長軸であるか、ブレーキロッドの取回しなど、本当は差は大きい)

 しかしまあ要するに TR23 はクハや客車の台車で、DT12 はモハの台車であるということ。

TR23: クハ55 クハ47 オハ35 スハ32 その他いっぱい
DT12: クモハ40 41 51 …

TR23の跡を継ぐ TR34 においても、

TR34 ←→ DT13

 という同様のコンビが成立するわけ。
 モハ用の製造数は少ないが、

TR47 ←→ DT14(※)

 なんてコンビもある。
 ところが奇妙なことに、昭和30年代の新性能車の頃になると、こういった関係が崩れ、クハと客車は全く違う台車をつけるようになる。
 つまり クハ111 が、ナハ10用の TR50 をつけたりは、なぜかしなかったということ。
 まず TR50 は、その直前の TR47 と比べると、

・軸距が短く(2450ミリ→2000ミリ)

・短軸である

 これらはきっと軽量化のためなのだろうが、電車と客車で台車を分けるなんて、コストアップのような気がするのだけどね。
 もっとも、 モハ113 と  クハ111 の台車はよく似ているから、
(DT21とTR62)
 そういう意味ではコストダウンになっているのか。
 TR50の軸距は上記の通り2000ミリだから、きっとモーターを取り付けることができない。
(DT21の軸距は2100ミリ)

 だがもしも、シブチンの私が国鉄の経営者であれば、まずTR50の軸距を2100ミリに伸ばして設計し、客車もモハもキハも、みーんなTR50にしてやるのに。
 その場合には、151系もキハ82も、20系客車もみなTR55をつけるという、ものすごい眺めが実現しちゃったりする。

(※):
だから一部の モハ72 は スハ43 の台車をはいていたわけ。
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