部品

文字数 658文字

 幼稚園児や小学校の低学年だったころ、クハ111については、嫌なことが一つあった。
 客室と運転台を仕切る壁。あの壁にある窓が高すぎて、私の身長では前方を眺めることができないのだ。
 クモハ73やクハ79では(年がバレるよ)そんなことはないので、ひどく悔しい。
 103系は、まだ大阪緩行線にはいなかった。
 クハ103がやって来た時には、そんな悔しい思いをした記憶はないから、その頃には私の身長も伸びていたのだろう。

 103系で思い出したが、そういえば私は本家ばかりで、いわゆるアコモ車には一度も乗ったことがないのだった。
 113系そっくりのモハ62とか、103系そっくりの73系とか。
 キハ37なら加古川線で乗ったが、あれをアコモ車と呼ぶ話はあまり聞いたことがないね。

 一部の部品が車両全体のムードを決めてしまうということは、本当にあるのかもしれない。
 昔々、ある雑誌に書いてあったことだが、

「PS16ではなくて、PS13をつけている101系は古臭く見える」

 だったかな? よく覚えていない。
 そこでわれらがアコモ旧国の皆様だが、何がどうイメージを変えるって、連結器ですよ。
 真正面から見た時、アコモ・クハ79の表情は、本家クハ103のおもざしとはやっぱり違うように思う。
 旧型国電用の密着連結器をつけると、やっぱりどこかしょぼくれて見える…(個人的に、この表情は嫌いではないのですが)

(※)
よく調べてみたら、キハ37はエンジンを流用していないし、台枠も再利用していないので、アコモ車とは言えないですね…。失礼しました。

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