空想

文字数 571文字


 子供の頃から、私はいろいろとおかしなことを空想してきた。
 その癖はいまだに抜けていないようで…

 まったくの無責任な想像だが、国鉄の車両設計を行う部署には長年、2つの派閥が存在していたのではなかろうか。

 一つを仮に「Hゴム派」と呼ぶと、もう一方は「アルミサッシ派」とでもいうべき存在。

 普段は「Hゴム派」の方が強く、勢力があるから、EF60をはじめ、多くの機関車の前面窓ガラスはHゴムで支持されているわけである。

 ところがある時、勢力の逆転が起こった。
 国会で与党と野党の逆転が起こったような感じだが、アルミサッシ派の頭首は高らかに宣言したであろう。

「よし、ついに我々の念願がかなうときが来た。次に登場する機関車の前面ガラスは、アルミサッシ支持となるのだ!」

 こうして登場したのが、EF63かもしれないじゃないですか。

 余勢をかって、「アルミサッシ派」はさらに勢いづき、DD54もめでたくアルミサッシ顔となりました。

 ところが、ここで再び勢力の逆転が…。

 なんとDD54の後期増備車はHゴム支持となってしまったのです。

「ぬおお。なんということじゃ。負けはせぬ、負けはせぬぞお…」

 ということで最後の力を振り絞り、アルミサッシ派は最後の攻勢に出たのです。
 その結果、ほんの一瞬ですが勢力の奪回に成功しました。

 そのときにできたのがEF66かも…
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み