テスト
文字数 325文字
高校の国語のテストで、嫌な思いをしたことがある。「励」という漢字を含む熟語を一つ書けという問題があったが、私にはなかなか答えが思い浮かばなかった。
正解とされるのはおそらく、励行とか激励といったところであろう。しかし私はどうしても思い浮かばず、ついには苦し紛れに「励磁」と書いたが、返ってきた答案を見ると、ぺけ印がつけてあった。
励磁とは電気、鉄道用語で、電気ブレーキの解説を雑誌で読んだ時に印象に残ったのだろう。
もちろん私は国語の先生に文句を言いに行った。
思うに先生は、励磁という単語など知らなかったのであろう。
だがしかし、
「もっと一般的な単語じゃないとだめだ」
と煙に巻かれておしまい。
電気ブレーキというと、何十年たった今でも思い出す。