圧縮空気

文字数 516文字


 山陽電鉄は駅間が短い。
 どのくらい短いかというと、JR山陽線、垂水・塩屋間で両者は完全に線路が並行しているのだが、この一駅間に山陽電鉄のほうは、滝の茶屋、東垂水の2駅がさらに入るぐらい。
 そんなわけだから、山陽電鉄の普通電車に乗ると、ブレーキをかけてしょっちゅう停車し、ドアを開閉している感じ。
 であれば、圧縮空気の使用量も多いのだろうと気を付けていたら、だいたい2駅に一回の割合で、コンプレッサーがゴトゴトと動き出す。
 それは当然のことなのだが、運転士が新人さんの場合には、より頻繁にコンプレッサーが動くことに気が付いた。
 なぜ新人さんと分かったのかといえば、指導役の運転士がもう一人同乗しているからね。
 つまり新人さんとベテランとでは、おのずと圧縮空気の使用量も違うのだろうということ。
 圧縮空気を作るためにはコンプレッサーを動かすわけで、より多く圧縮空気を消費すれば、そのぶん余計にコンプレッサーに電気を食われることになるからね。
 だからきっと新人さんも、

「圧縮空気の消費はできるだけ少なく運転しなさい」
 
 と指導されているのだろうね。


(関係ないが、圧縮空気は昔は「圧搾空気」といった。幼児の頃、父の口から聞いた記憶がある)
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