EF61

文字数 508文字

 ファンの方に叱られそうな言い草だが、EF61とは不遇な機関車という気がする。
 EF58の跡を継ぐべき新性能旅客用機として登場したのはいいが、客車列車を電車化する勢いは思いのほか早く、結局、単年度に18両製造されるだけに終わってしまった。
 出力はEF60の初期型と同一で、EF65の2550kWには少し足りず、しかもツリカケ式ではない。
 ということはクイル式駆動装置の欠点をそのまま抱えている(→後に改造された)。
 旅客用機だがブルトレをけん引することはなく、それはEF60の役目となった。
 私も山陽線でボチボチ貨物列車などを引く姿を目撃したが、バーニアと再粘着装置がないぶん、EF60には劣り、同じ重量の列車はけん引できなかっただろう。
 アッと気が付いた時には、荷物列車を引く姿を見かけるばかりとなっていた。
 と思っていたら、その仕事もやがて信越線からやって来たEF62に取られてしまった。
 もしかしたらEF61が一番目立ったのは、セノハチで151系のつばめを押していた頃だったかもしれない。
 もっともこれも、151系が181系に改造されることで終わってしまうが。
 切断されたものを除いて、EF61に保存車はない。
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