旧社名

文字数 394文字


 鉄道会社の名前が変わっても、新社名はなかなか人間の脳には浸透しないもののようだ。

・まだ若かった頃のことだが、周囲の大人たちが国鉄のことを「しょうせん」と呼ぶことを友人が不思議がっていた。
 省線が「鉄道省の直営線路」の意味であることを私が説明すると、
「30年ぶりに疑問が解けた」
 とのこと。


・ある理科の先生が、中学の授業で出てくる「フレミングの左手の法則」の覚え方を説明するときに、「動き」「磁界」「電流」を「ウジデン」と覚えるのが簡単だ、と述べたことがある。
 ウジデンとは、あの先生の周囲では耳慣れた言葉だったのだろう。
 山陽電鉄の古い呼び名であります。


・私の頭の中では、神戸電鉄は「しんてつ」ではなく、いまでも「しんゆう」だったりする。(神戸有馬電鉄のこと)

 それぐらい、一度頭にこびりついた名称は変更がききません。
 さあみなさん、明日からは
西武鉄道を「西武農業鉄道」
 と呼ぶのです。

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