E10
文字数 558文字
現物を見たことはないが、E10という機関車は、なぜか子供の頃から知っている。
おそらく子供向けの絵本にでも載っていたのだろうが、とにかくE10については、子供の私にも不満なことが一つあった。
「動輪がたくさんあるあんなにでかい機関車が、なぜタンク機なんだ?」
せっかくなら、超巨大なテンダー機であってほしかったのだろう(きっとターンテーブルに乗らないぞ)。
それはそうと、E10には他形式との共通部品がある。
同時期に作られた機関車だからということで、流用したらしい。コストダウンというやつか。
E10は最初、普通のタンク機とは違い、前後逆さまで、後ろ向きに走る機関車として設計されたから、1E2の車軸配置で、2軸台車の側を先輪と呼んでいいのかどうなのか。
まあとにかく、炭庫の下にある2軸台車のことである。
信じられます? あの台車は、EF58の先台車と全く同じものであります。特急ツバメの先頭に立ち、ヒュウと風を切るアレ。
ただE10を廃車解体するに際し、この台車がEF58用パーツとしてストックされたかどうかは知らない。
(ところが、書いていて不安になってきた。こんな話、ネットのどこにも載ってないよう…)
同じ伝で、C11の2軸台車とEF57の先台車が共通部品ということであれば面白いが、そんな話はないようだ。